『ブギウギ』生瀬勝久が“喜劇王”になるため意識した点とは? 渥美清&志村けんの影響も

生瀬勝久、『ブギウギ』タナケン役を語る

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』に出演中の生瀬勝久よりコメントが寄せられた。

 生瀬が演じるのは、日本を代表する喜劇役者・棚橋健二。「喜劇王・タナケン」と呼ばれている。スズ子(趣里)と舞台で共演することになり、スズ子の演技の師匠となる。

 生瀬は演じるタナケンについて、「タナケンはスズ子が成長していく上で、その一端を担っている人物だと思います。エンターテインメントの世界では、選ばれた人間ではなくて、努力をし続ける人間と、戦った人間しか残れません。戦いを止めたら、人々の記憶からも消えていきます。そういった世界なんだとスズ子に教える人物なんじゃないかなと思っています」とコメント。

 喜劇王タナケンを演じるにあたっては、渥美清さんや志村けんさんを参考にしていることを生瀬は明かす。

「舞台上のタナケンと、ふだんの素の棚橋健二の演じ分けを意識しています。僕が思う才能のある喜劇人は、舞台上とそうでないときのギャップがあると感じています。例えば渥美清さんや志村けんさんの、舞台に上がっているときの弾けっぷりと舞台から降りた思慮深く謙虚な姿のように、その静と動を演じ分けていきたいです。稀代の喜劇王を演じるにあたって、間とテンポを大事にしています。戦後当時の映画を見ると、セリフのスピードが恐ろしく速く、役者の技術がとても高かったと感じます。劇中劇でそのテンポで演じようとしていますが、やはり難しいですね。でもそうすることで、素の棚橋の姿とのメリハリが生まれるのではと感じています」

 スズ子を演じる趣里に向けては、「彼女にとってとてもステップアップになると思います」と朝ドラヒロインを務める意義を語りつつ、その共演の喜びを次のようにかたる。

「趣里さんとは久々の共演ですが、この作品は彼女にとってとてもステップアップになると思います。これまで何十万人の俳優がいて、朝ドラのヒロインになるのは100人足らず、そのヒロインに選ばれて最後までやりきったらどれだけ貴重な体験になるか。だから頑張ってほしいですし、ステージがワンランク上がるとてもいい機会を勝ち得たんだと思っていて、そのことを趣里さんともお話ししました。お芝居にしても、伝えることはとても難しくて、心に響かなければいけない。そのためになるべく相手の目を見て、相手の表情が変わるのを待ってから次のセリフを紡がなければいけないですが、趣里さん演じるスズ子が、ちゃんと目を見て、僕の言葉に耳を傾け、僕のリズムを受け取ってセリフを返してくれる芝居ができてうれしかったです」

 最後に視聴者に向けて、「この物語は、スズ子がどうやって生きていくのかが描かれると同時に、スズ子に影響を与えたさまざまな人との関わりが描かれています。視聴者の皆さんも、この周囲の人々の姿に自分を投影することもあるかもしれません。そうした見方ができるのも朝ドラならではの楽しみだと思います。ぜひ毎朝楽しみにご覧になってください」とメッセージを送った。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、生瀬勝久、小雪、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
語り:高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー) 
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
音楽:服部隆之
主題歌:中納良恵 さかいゆう 趣里 「ハッピー☆ブギ」
写真提供=NHK
公式サイト:https://nhk.jp/boogie

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