『ブギウギ』生瀬勝久は“喜劇王”にピッタリ! コミックリリーフとして残した強烈な印象

『ブギウギ』生瀬勝久は“喜劇王”にピッタリ

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』の第16週では、これまで歌手として活躍してきたスズ子(趣里)が女優の道へと足を踏み入れる。スズ子に共演を持ちかける喜劇王・タナケンこと棚橋健二を演じるのは生瀬勝久だ。

 愛助(水上恒司)が大学を卒業し、村山興業で働き始めた頃、スズ子はマネージャーの山下(近藤芳正)から、タナケンが演出主演する舞台の共演女優としてスズ子を希望していると聞かされる。女優は畑違いだと思いつつも、スズ子はタナケンと共演することに。

 生瀬が演じる、日本を代表する喜劇役者のタナケンは、「日本の喜劇王」と呼ばれ、第二次世界大戦期前後に国民的喜劇俳優として活躍したエノケンこと榎本健一を彷彿させる。そんな大物感あふれる喜劇王に生瀬が扮するのは、まさにハマり役だと思える。

 大学生時代から劇団員として活躍していた生瀬は、卒業後に演劇界に進み、劇作家や演出家も務めるようになる。テレビのコント番組に出演するようになると、コメディアンとしての才能も発揮。人気バラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)には、1988年3月の初回放送から1990年4月まで、当時の芸名「槍魔栗三助」として出演し、注目を集めた。

 1988年にNHK連続テレビ小説『純ちゃんの応援歌』にレギュラー出演を果たした生瀬は、その後も『まんてん』、『べっぴんさん』、『おちょやん』に出演し、『ブギウギ』は5度目の朝ドラ出演となる。NHK大河ドラマにも、『花の乱』、『毛利元就』、『元禄繚乱』、『新選組!』、『功名が辻』、『龍馬伝』、『八重の桜』と7回も出演している生瀬は、コメディからシリアスな演技まで幅広くこなす名バイプレイヤーとして人気を博すようになった。

 生瀬のコメディ演技が観られる作品として有名なのは、2000年からスタートした『トリック』シリーズ(テレビ朝日系)や、2002年からスタートした『ごくせん』シリーズ(日本テレビ系)だ。『トリック』からは、生瀬の役柄を主人公にしたスピンオフ『警部補 矢部謙三』シリーズも2010年から放送され、主役を食うほどの人気者であることを証明。常に存在感は抜群で、生瀬が出演していたら絶対に面白いキャラクターだろうと期待して観てしまう。

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