花澤香菜、若山詩音、羊宮妃那ら、2024年に存在感を示した女性声優たち

2024年に存在感を示した女性声優たち

 多くの名作が飛び出した2024年。今年も安定した演技を見せたベテラン声優だけではなく、多くの若手声優たちがブレイクを果たした。若手からベテランまで際立った活躍を見せた女性声優たちの活躍を振り返ってみたい。

花澤香菜

 毎年目覚ましい活躍を見せる花澤香菜だが、今年は一層際立った存在感を発揮していた。『花野井くんと恋の病』の日生ほたる役を皮切りに、『ザ・ファブル』の清水岬役、『ねこに転生したおじさん』のプンちゃんなど、世界観が異なる多くの作品でヒロインを演じた。しかし、そのふんわりとした優しい声はデビュー時から変わらない。特に『花野井くんと恋の病』では、恋を知らない純粋なほたるをみずみずしく表現し、また新たなヒロイン像を作り上げた。

 また、アーティストとしても4月にアルバム『追憶と指先』をリリースし、9月から10月にかけて全国ツアー『HANAZAWA KANA Zepp Tour 2024 “Memoirs and Fingertips”』を開催するなど、精力的に活動している。もはやベテランの域に達している花澤だが、2025年も『謎解きはディナーのあとで』の宝生麗子役、『まったく最近の探偵ときたら』の真白役など、粒ぞろいの待機作も控えており、今後もアニメ界を席巻しそうだ。

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悠木碧

『劇場版モノノ怪 唐傘』©︎ツインエンジン

 同じく声優キャリア10年以上を誇る悠木碧も、今年は特に多彩なキャラクターを演じていた。『薬屋のひとりごと』の猫猫役を筆頭に、『佐々木とピーちゃん』のピーちゃん役、『妻、小学生になる。』の新島貴恵/白石万理華役、『劇場版モノノ怪 唐傘』のカメ役といった話題作に出演し、テレビで見ない日はないほどの活躍を見せた。

 放送が始まってからじわじわと人気を集めた『逃げ上手の若君』では風間玄蕃を好演し、テレビアニメを観ていた視聴者から、その声の変貌ぶりへの驚きの声が上がった。役ごとに柔軟に声色を変えられる悠木の多才さにはいつも驚かされるが、今年は特に話題を集めた印象だ。

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上田麗奈

『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!』©2024 わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!製作委員会

 昨年も『わたしの幸せな結婚』の斎森美世役や『アリスとテレスのまぼろし工場』の佐上睦実役など多くのヒロインを演じてきた上田麗奈だが、今年も大活躍だった。『わんだふるぷりきゅあ!』のキュアリリアン/猫屋敷まゆ役や『アオのハコ』の鹿野千夏役、『BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-』のルナルゥ役、『コードギアス 奪還のロゼ』の皇サクヤ役、『女神のカフェテラス』の宗谷萌美役と数多くの作品に出演しているが、やはり上田の名前を世間に知らしめたのは『わんだふるぷりきゅあ!』が大きいだろう。

 本作で上田が演じたまゆは一見するとクールビューティーな近寄りがたいキャラクターだが、引っ込み思案で少しドジっ子要素があり、上田の声質とも親和性の高いキャラクターだ。また、『道産子ギャルはなまらめんこい』で演じた夏川怜奈のとらえどころない演技も素晴らしかった。2025年の声優界を引っ張ってくれることは間違いない。

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