ミニオンは欠点があるからこそかわいい? 『ちいかわ』『すみっコぐらし』との共通点

『ミニオン大脱走』欠点もかわいさの一部に

 アニメーション映画『怪盗グルーのミニオン大脱走』が10月6日、日本テレビ系『金曜ロードショー』にて放送される。

 本作は、『SING/シング』『ペット』といった人気アニメーション作品を世に送り出してきたイルミネーション・エンターテインメントが手がける『怪盗グルー』シリーズの第3弾。同シリーズは2010年『怪盗グルーの月泥棒』から始まり、主人公のグルーと相棒である人気キャラクターのミニオンを中心に物語が展開されてきた。

 第1作目で孤児の3姉妹、マーゴ、イディス、アグネスを養子として引き取ったのを機に悪党稼業から足を洗ったグルー。そして、世界レベルで悪と戦う超極秘組織「反悪党同盟」の捜査官となった彼は、第2作目で相棒のルーシーと結婚した。かくして家庭を持ったグルーだったが、大悪党バルタザールを取り逃したことで捜査官をクビに。そんな中、ドルーという生き別れになっていた双子の兄弟がいることが判明し……というのが、本作の大まかなあらすじだ。

 今回は、いきなり兄弟となったグルーとドルー、こちらもまた突然親子となったルーシーとマーゴたちの“家族の話”がメイン。一方で、グルーに代わるボスを求めて旅に出たミニオンたちの活躍(?)迷走(?)もいつもながら楽しげに描かれている。特に見どころとなるのが、ミニオンたちがグルーと過ごした日々を思い出し、とある場所から脱走を試みる場面だろう。思わずほっこりする場面なのだが、その場所というのがなんと刑務所。ミニオンたちは旅の途中、不法侵入した罪で逮捕されてしまうのだ。それでもなお、いつもの調子でイタズラ放題。強面な囚人たちがミニオンたちの悪戯に怯えて過ごしている姿に笑えてくる。ミニオンが人気なのは、こうしたピリリとブラックユーモアを効かせたキャラクターにあるのではないだろうか。少々お下品で悪ふざけが過ぎるところも、その愛くるしい見た目で緩和されている部分は大いにある。

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