『らんまん』に大人計画の重要人物・皆川猿時が登場! 大きなうねりを生み出す存在に?
これまでにも橋本さとしが日本の初代文部大臣の森有礼役として登場したり、六平直政が借金取りの磯部という男の役で登場したりと、個性的なバイプレイヤーが出演しては物語を転調させてきた。出番はごく限られたものながらもだ。皆川のコメントから察するに、彼はその最たるものを叩き出しそうである。いや、確実に出すだろう。彼の出演作を追ってきた方々ならば分かるはずである。
六平直政、『らんまん』では“活を入れる”存在に? 場の空気を瞬時に変える演技力に圧倒
新展開が相次ぐ朝ドラ『らんまん』(NHK総合)に、六平直政が登場。おそらく誰もがご存知の、あのコワモテのバイプレーヤーである。い…
2013年放送の『あまちゃん』(NHK総合)からちょうど10年ぶりに朝ドラ登場となる皆川猿時。いままでものにしてきた役はあまりにも多いが、近年のハマり役でいえば、劇場版まで展開された『あなたの番です』(日本テレビ系)の刑事役や、胸アツなストーリーが話題を呼んだ『アトムの童』(TBS系)での裏切り者役がすぐに思い浮かぶ。
前者はいちいちリアクションの大きなキャラクターで、後者は作品内においてもっとも狡猾で軽薄な存在だったため、多くの視聴者の記憶に鮮明に残っているのではないだろうか。この手の役どころは彼の得意とするところ。現在は同じ劇団「大人計画」に所属の宮藤官九郎によるドラマ『季節のない街』(ディズニープラス)が配信中だ。演じているのはなんと主人公(池松壮亮)の飼い猫。いくら言わずと知れたバイプレイヤーにして超・個性派俳優だとはいえ、さすがに最初は気がつかなかった。いっぽう、実在の事件を扱った社会派映画『Winny』(2023年)ではアツい弁護士役に扮しているのだが、彼に演じられぬものなどないのだろう。
俳優としてのキャリアの原点が演劇とあって、声の扱いは非常に技巧的であり、観客である私たちに鋭く、そしてときには鈍く、響いてくる。役やシチュエーションに合わせて、そのバリエーションは豊かだ。松尾スズキ率いるクセモノだらけのあの「大人計画」の重要人物でもある彼は、果たして『らんまん』でどのようなうねりを生み出してくれるのだろうか。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK