『CODE』坂口健太郎と玉山鉄二がついに直接対決 すべては市川のシナリオ通りなのか?

『CODE』すべては市川のシナリオ通り?

 ランリー社の社長でケアリングクラウンの市川省吾(玉山鉄二)と二宮湊人(坂口健太郎)の直接対決が描かれた『CODE-願いの代償-』(読売テレビ・日本テレビ系)第8話。

 市川の持論によると、CODEによって「弱くて卑しい人間が排除されより良い社会が作られている」ということのようらしい。彼にずっと付き纏う選民意識の強さが色濃く出ていた発言だった。

 そんな市川はどうやらこのCODEを使った新システムの開発で何やら壮大な計画を思い描いているようで、それに異を唱えたシステム開発部のチーフプログラマー・後藤芳樹(池田鉄洋)は呆気なく抹殺されてしまう。

 後藤役を演じた池田は『赤いナースコール』(テレビ東京系)では癖の強い刑事役を熱演していたのが記憶に新しい。また現在放送中の朝ドラ『らんまん』(NHK総合)では長屋に住む住人・及川福治役で何とも憎めないキャラクターを好演している。

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 結局、市川が企むビッグデータを活用した量子コンピューターのプロジェクトの全貌は全く明かされることはなかったものの、CODEについてこれまでと異なる動きが見られた。

 闇サイトにCODEのリンクが貼られ、CODEによって引き起こされた事件をマスコミが取り上げる。皮肉にもそれがCODEのプロモーションになりCODEの知名度がどんどん上がる展開は、今問題になっている“闇バイト”を思わず彷彿させる。これも市川が仕掛けたことなのだろう。CODEを一般化させ、彼の言葉を借りれば“弱くて卑しい人間を排除”した先に、どんな世界を目指しているのか。

 さらに、スマホの電源を切っていたにもかかわらず二宮のCODEのアプリが勝手に起動し「願い事を入れないと制裁を下す」と一方的に警告が入る。咲(堀田真由)の助言で“市川の警護を担当したい”と入力し、CODEを逆手にとって彼と接触しようとする二宮。二宮だけでなく雑誌記者・椎名(染谷将太)と咲、そして三輪円(松下奈緒)の4人が一枚岩となり、4人で分担してCODEからの指令に挑む姿は頼もしく、もうこのCODEによる負の連鎖を断ち切ることができる可能性がある最後の砦は、彼らしかいないだろうことを印象付ける。

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