『CODE』の仕掛けはすべてを疑う必要がある 追い詰められ続ける坂口健太郎

すべての仕掛けが怪しい『CODE』

 七海悠香(臼田あさ美)を殺した張本人から電話が入り、自分たちの仲間が警察内にもいることが告げられた『CODE-願いの代償-』(読売テレビ・日本テレビ系)第5話。

 警察内のCODEユーザーについて二宮湊人(坂口健太郎)がアプリに聞いたところ、百田(三浦貴大)と二宮の2人ということが明かされていた。そのため、警察内にいる仲間というのは管理側なのだろうか。

 現状、警察内の人間で登場しているのは課長の田波(鈴木浩介)と、その田波に逮捕状を出すことを許可したという百田の知能犯係時代の元上司・西尾管理官(神尾佑)、そして二宮の後輩・八重樫享(兵頭功海)、悠香の鑑識課の後輩・石原宏美(東野絢香)の4人だろう。二宮はなかなかに無防備なところがあり、あろうことかこの状況下で田波と八重樫を自宅に招き、酔っ払って寝ている(振りをしているだけかもしれない)八重樫がいる前で、田波にCODEのことをあれこれ話してしまう。

 そして百田に続き、ついに三輪円(松下奈緒)の元に二宮を殺害するようにという任務が届く。さらに任務失敗の場合の制裁は“死”だ。海外での心臓移植手術が必要な息子・芯の渡航費や手術代を稼ぐためにやむなくCODEに参加している三輪の決意と覚悟、しかしさすがに人殺しの任務には揺れ動く葛藤を松下が好演していた。

 松下は『Get Ready!』(TBS系)でも、闇医者集団の敏腕ナース・依田沙姫役を演じており、淡々と仕事に当たる職業人ぶりがカッコ良かった。本作でも素性不明ながらも、息子の前で見せる母親の顔に嘘はないのだろうと思わせられる説得力がある。

 そしてもう1つ明かされたのが、悠香が最後に調べていた事件の被害者であるCODEのプレイヤー・工藤泉の事故当時のドライブレコーダーデータをUSBにコピーしていたこと。さらに遺留品リストからはその存在が抹消されていたことだ。そのUSBには、プレイヤーが死ぬと、勝手にCODEがその関係者の中から強い欲望を持った者を見つけ出しなりすましで電話をし、アプリを使うよう誘い出す様子が映っていた。CODEは終わらないし、こうやってCODE人口は減ることはなく担保されているのだ。誰かのCODEへの入り口がその知り合いの死であるなんてあまりにおぞましい。

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