アニメ『ONE PIECE』第1071話は文句なしの“神回”に ギア5の凄さと「ニカ」の謎

『ONE PIECE』文句なしの“神回”

 最強のキャラクターが最高な姿で現れた。TVアニメ『ONE PIECE(ワンピース)』の第1071話「ルフィの最高地点 到達!“ギア5”」を観た誰もが、あのカイドウを手玉に取るルフィの姿に歓喜したことだろう。“ギア5”(ギア フィフス)と呼んだその身体強化技は、もはや人間の領域を超えていた。どうしてそこまでの力を発揮できるのか。鍵となるのが五老星によって明かされた「ゴムゴムの実」のもう一つの名前と、その力を宿した者が呼ばれる「太陽の神ニカ」という名前だ。

8月6日放送!ルフィの最高地点"ギア5"先行映像!!アニメ「ONE PIECE」

 1年前の2022年8月6日に公開された劇場版『ONE PIECE FILM RED』を観た人は、クライマックスのバトルでルフィがシャンクスと組んでトットムジカに攻撃をしかける時、見慣れたギア4とは違った姿に変わったことに気づいたかもしれない。尾田栄一郎による原作漫画を読んできた人にはそれがギア5だと分かったが、アニメだけを観続けてきた人は謎として残った。

 それから1年。「ワノ国編」のクライマックスで四皇のひとり、カイドウを相手にした戦いに敗れボロボロになって倒れていたルフィが、ドラムのような音とともに目を覚まし、稲妻を輝かせながら立ち上がった時の姿が、まさしく『ONE PIECE FILM RED』でほんの少しだけ姿を見せた、白い髪をしたルフィだった。

 “ギア5”というらしいその姿は、丸い巨体から鋼鉄のような腕を生やした“ギア4”の、いかにも強靱といった姿とは正反対。グニャグニャと動いて落ち着かない様子はまさにゴム人間といったところだが、あまり強いようには見えなかった。これが、動き始めるとまるで無敵といった感じで圧倒された。

 跳ねるわ伸びるわ膨らむわ。自由自在に変化してはカイドウを掴んで振り回し、ベタンベタンと地面に叩きつける。これはかなわないとカイドウが“熱息”(ボロブレス)を放てば、地面を引っぺがして受け止めボヨヨンと跳ね返す。体の変化が及んで地面までゴムになったかのよう。そんな変化は、ルフィの“ギア1”から“ギア4”までの身体強化術には起こらなかった。

 “ギア5”は何かが違う。そこに、「太陽の神ニカ」という存在が重なってくる。

 ルフィが食べた「ゴムゴムの実」には秘密があった。その正体は、800年もの間「世界政府」の手を逃れ続けた「ヒトヒトの実」であり、その能力者は、「太陽の神ニカ」となって空想のままに戦い、人々を笑顔にする力を持つようになる。五老星によれば、覚醒すればゴムの体に更なる腕力と自由を与えるという、世界で最もふざけた能力とのこと。このふざけたというところが、「ニカ」のただ強いだけではない凄さにつながっている。

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