小栗旬、綾野剛、田中圭、赤楚衛二、坂口健太郎 エンタメを盛り上げるトライストーン俳優
日曜は『日本沈没-希望のひと-』(TBS系)の小栗旬に凄みを感じ、月曜は『アバランチ』(カンテレ・フジテレビ系)の綾野剛に高揚し、火曜は『婚姻届に判を捺しただけですが』(TBS系)の坂口健太郎にうずうずし、木曜は『SUPER RICH』(フジテレビ系)の赤楚衛二に頬を緩め、金曜は『らせんの迷宮』(テレビ東京系)の田中圭にほっこりする。
2021年の秋冬はそんな日々を送ってきたが、この5人に共通するのは全員「トライストーン・エンタテイメント」に所属する役者であること。毛色の異なるトライストーン俳優たちが今、エネルギッシュにエンタメ界を盛り上げている。
事務所の兄貴分といえるのが、小栗旬。子役としてエキストラから仕事を始め、1998年に『GTO』(フジテレビ系)で連続ドラマ初レギュラー。『ごくせん』(日本テレビ系)、『花より男子』(TBS系)といった学園もので人気を集める一方で、2003年に出演した舞台『ハムレット』を始まりに演出家・蜷川幸雄氏のもとで表現力を鍛え上げた。今では重厚な社会派作品からコメディまでこなす日本を代表する俳優の一人となり、2022年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)に主演となる。『菅田将暉のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に出演した際には、自分が俳優であることすら認識されていない現場での撮影を「苦労できる世界がまだまだあるんだと知れるのはありがたい」とし、「もう一回、この自分という器を使って新しい場所で戦ってもいいんだと思えた」とコメント。守りに入らず挑戦を続ける熱きリーダーが、事務所はおろか、俳優業界を牽引し続ける。
小栗から「遅れてきたブレイク俳優」と呼ばれたというエピソードを持つのが田中圭。母が応募したオーディションに落選するも、トライストーンから声がかかって芸能界入り。2003年に出演した『WATER BOYS』(フジテレビ系)で注目を集め、その後も『スローダンス』(フジテレビ系)や『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)など数え切れないほどの作品で、着実にスキルを磨いてきた。
そして、2018年の『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)で一躍ブレイク。一気に主演俳優の座へと駆け上がり、続く『あなたの番です』(日本テレビ系)は社会現象を巻き起こす大ヒットとなった。その人気は加速するばかりで、2021年は連ドラ2本、映画6本が公開される多忙ぶり。田中は「なんか放っておけない」と母性本能をくすぐる天才であり、ブラックな役どころを色っぽく演じる名人でもある。どんな役にも“人間らしさ”を宿らせ、心に引っ掛かるキャラクターへと昇華。その手腕は、伊達じゃない。