『どうする家康』松本潤、涙を封印して覚醒のとき “か弱いプリンス”から“最強の天下人”へ

『どうする家康』松本潤が覚醒のときへ

 そして、厳しい現実から目を背けることができない、自分と向き合わなければならない悲劇が彼を襲う。第25回「はるかに遠い夢」では、最愛の妻である瀬名が目の前で自害するのを止めることができず、家康は彼女を逝かせてしまった。大切な嫡男・信康(細田佳央太)も亡くし、家康は絶望に打ちひしがれ、自分の無力さを嘆くほかない。

 周りに守られているだけでは、かけがえのない存在を守れない。今の自分が置かれた立場の難しさ痛感すると同時に、瀬名が果たせなかったこと、彼女や信康が託した夢や、その想いにも深く寄り添う決意のようなものが家康には芽生えたのではないだろうか。

 涙が枯れるような、人生観を変えるほどのつらい経験が家康をどう変えたのか。彼が次のステージで見る景色はどうなっているのか。心境の変化とともに顔つきもさらに凛々しく、したたかさや勝負強さを身につけて最強の天下人へと駆け上がる姿はどう描かれるのか。「本能寺の変」を間近に控えた後半がスタート。予告編で流れる「家康よ、化けおったな」という信長の声が耳に残る。松本潤の家康の化けっぷりが楽しみで仕方ない。

■放送情報
『どうする家康』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
主演:松本潤
脚本:古沢良太
制作統括:磯智明
演出統括:加藤拓
音楽:稲本響
写真提供=NHK

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