『らんまん』浜辺美波が神木隆之介の“ミューズ”に 『エール』二階堂ふみと重なる部分も?
万太郎と寿恵子の組み合わせを観て、思わず思い出してしまったとある夫婦がいる。主人公の一代記を夫婦の二人三脚で描き、これまでの“朝ドラ夫婦像”を塗り替えた作品といえば『エール』(NHK総合)が挙げられるだろう。いつまでも少年のような心を持ち続ける主人公の作曲家・古山裕一(窪田正孝)と彼に寄り添い見守る妻・音(二階堂ふみ)の姿は、周囲の目なんてお構いなしに自身の興味のあることにはまっしぐらの万太郎と、そんな彼を真っ直ぐ受け止めようとする寿恵子の2人と重なるところがありそうだ。
窪田正孝×二階堂ふみは“月と太陽”のようだった 『エール』は出会いの素晴らしさを描いた物語に
まるで美しいエピローグのようだと、実質の最終回『エール』(NHK総合)第119話を観てそう思った。 最終週「エール」は、華(…
音の夫へのサポートは何も三歩後ろをついて歩く“内助の功”のようなものではなく、むしろ音の方がエネルギー値が高いくらいで、はっきりと裕一に意見し対等な関係性を築いていた。その裏には音から彼の音楽的才能への絶大なる信頼や尊敬があり、それゆえ裕一の作曲には口を挟まない主義で、この一線の引き方もブレがなく気持ちの良い人物だった。
「心が震える先に金色の道がある。その道を歩いていったらえい!」とは池田蘭光(寺脇康文)の言葉だが、この心震える寿恵子との出会いが、この先万太郎が自身の“金色の道”を手繰り寄せるのにどんな影響をもたらすのか。なんとも絶妙なバランス感のかわいらしい2人のこれからを見守りたい。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK