『ほんのモキチ』は宮藤官九郎らしい“笑い×シリアス”に期待 バカリズムと共通する現代性

2028年度前期のNHK連続テレビ小説が『ほんのモキチ』に決定した。ヒロインを河合優実、脚本を宮藤官九郎が務める。
本作は、日本を代表する歌人・斎藤茂吉とその妻・輝子をモデルにした、“朝ドラ”史上最も不仲な夫婦の物語。実在の人物を大胆に再構成し、フィクションとして描かれる。家事も育児もせず、奔放で負けず嫌いでやたら前向きな妻・杜テル子と、大病院の院長で偉人なのに、陰気で粘着質で人望もない残念な夫・杜モ吉。全くソリの合わない究極のでこぼこ夫婦が、関東大震災や東京大空襲など激動の時代を共にしながら、なぜ離婚に至らず40年以上も連れ添ったのか。我が道を行く男女の本音のぶつけ合いを、笑いたっぷりに描く。

宮藤が朝ドラの脚本を務めるのは、2013年度前期の『あまちゃん』以来2度目となる。ドラマ評論家の成馬零一氏は、今回の発表を受けて「過去に『あまちゃん』『いだてん〜東京オリムピック噺』と、宮藤官九郎作品でチーフ演出を担当した井上剛さんが演出を務める点でも楽しみにしています」と語る。
「宮藤さんのドラマには、夫婦を題材にした作品がいくつかあります。『ぼくの魔法使い』(日本テレビ系)や『吾輩は主婦である』(TBS系)、少し路線は変わりますが『離婚しようよ』(Netflix)などがそうですね。これらの夫婦もののドラマは緩いコメディで、宮藤さんが楽しんで自由に作っているなという印象があります。今振り返ると、『あまちゃん』は宮藤さんにとって初めての朝ドラだったこともあってか、構えが大きな内容で、震災やご当地アイドルなど当時の社会状況やカルチャーを取り入れることで、現代的な新しい朝ドラを作ることに挑戦した作品でした。『あまちゃん』と比べると『ほんのモキチ』は、戦前戦後を舞台にした偉人をモデルにしたドラマという、近年の朝ドラの基本に忠実な内容ですので、肩の力を抜いて楽しみながら作っていくのかなという気がします」
また、ヒロインの河合については「いつか朝ドラヒロインになるだろうなとは思っていました」と述べながら、共演者への期待も寄せた。
「『不適切にもほどがある!』(TBS系)のつながりがあるとはいえ、宮藤さんの朝ドラの主演に河合さんが抜擢されたのは意外でした。朝ドラでは『あんぱん』に出演して演技が絶賛されましたが、どちらかというと『ナミビアの砂漠』のようなミニシアターで上映されるような先鋭的な映画に出演する俳優というイメージが強いので、朝ドラヒロインとしてどんな演技を見せてくれるのか楽しみです。共演者はまだわかりませんが、小泉今日子さん、薬師丸ひろ子さん、のんさんといった『あまちゃん』に出演していた方や、阿部サダヲさんや古田新太さんといった宮藤さんのドラマの常連となっている俳優の方たちにも、出演してほしいですね」





















