『罠の戦争』片平なぎさの豹変ぶりに震える 鷲津VS鶴巻派は全面抗争に突入

『罠の戦争』片平なぎさの豹変ぶりに震える

 2月27日放送の『罠の戦争』(カンテレ・フジテレビ系)第7話で、鷲津(草彅剛)はついに泰生(白鳥晴都)を歩道橋から突き落とした犯人を突き止める。それは新たな火種を生むことになった。

 パーティーの夜、幹事長室に駆け込んだのは厚生労働大臣の鴨井ゆう子(片平なぎさ)だった。事件の隠ぺいを依頼したのは鴨井で、幹事長の鶴巻(岸部一徳)は犬飼(本田博太郎)に転落事件をもみ消すよう指示した。では鴨井は誰をかばったのか? 犯人を特定するため鷲津は鴨井に罠を仕掛ける。

 泰生を突き落としたのはバスに乗っていた若い男で、鴨井に同年代の息子がいたことから、鷲津は鴨井の息子に狙いを定める。手がかりをつかむために鷲津が考えたトリックは次のようなものだった。鷲津が鴨井を疑っていると梨恵(小野花梨)と眞人(杉野遥亮)にわざと聞こえるように話をさせ、鴨井の秘書である小鳩(新原ミナミ)の耳に入れる。小鳩は鴨井に報告し、指示を受けて息子の住居を訪れる。梨恵たちは小鳩を追ってとあるアパートに行き着く。小鳩がノックした部屋に表札はなく、やむなく眞人がゴミあさりをして鴨井の息子が文哉(味方良介)と判明。鷲津は文哉に接触するが逃げられてしまう。記者の熊谷(宮澤エマ)に転落事件を目撃した人間がいると知らされた鷲津は、証人の美也(冨手麻妙)と会った。

 第7話で鷲津が包囲網を狭める様子は、これまでと一味違うサスペンスタッチの展開だった。鴨井の前に現れた美也は、文哉の帽子を示して口止め料を要求。払おうとしたところに鷲津が現れる。鷲津は美也を使うことで、鴨井が文哉をかばっていることを白状させた。

 もみ消しを依頼したのが鴨井とわかってからも、鴨井には何らかの事情があったのであり、鴨井自身はこれまで見せてきたような信念を貫く政治家だと思いたい気持ちがまだどこかにあった。鴨井が善人か、それとも悪人かというジレンマは、鷲津との対話を通して完全に払拭された。鴨井は文哉が暴力事件を起こしたことを知っていたが、相手が鷲津の息子と知らず、可南子(井川遥)の動画を見て初めて知ったと語る。自責の念に駆られ、せめてもの償いにと医師を紹介した。心の底から悔やむ姿を目にし、真剣な面差しで発する言葉を聞けば、鴨井が本心から話していると思ってしまうだろう。しかし鷲津は騙されなかった。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる