水川あさみは何色にも染まる 『ブラッシュアップライフ』で“不穏な雰囲気”が漂う背景

水川あさみは何色にも染まる俳優だ

 安藤サクラが主演を務めるドラマ『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)に、水川あさみが登場している。水川が演じているのは、第1話から会話の中だけには登場し、「絶対人生2周目だ」と言われるほどの秀才で完璧な同級生・宇野真里。第7話のラストでは真里も安藤演じる麻美と同じく人生をやり直していることが示唆され、第8話では真里のこれまでの人生とやり直す目的が描かれる。

 水川といえば多くの映画やドラマに出演しているが、「水川といえばこの作品」というものが人によって違うかもしれない。また、デビュー以降「この作品でブレイクした」という決定的なものがあるわけでもない。けれど、ドラマファンなら(もちろん映画ファンも)誰もが知っている実力派俳優であることは間違いない。

水川あさみがスクリーンで輝く 『喜劇 愛妻物語』『ミッドナイトスワン』『滑走路』での存在感

この秋、水川あさみがすごい。『喜劇 愛妻物語』での“毒舌奥さん”役に、続く『ミッドナイトスワン』での未熟な母親役ーーそんなキャラ…

 水川の役者デビューは、1997年の映画『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』。同作は堂本剛が金田一役を務めた大人気作であり、水川はデビュー作から人気作に出演している。以降もドラマ『大奥』(フジテレビ系)や『西遊記』(フジテレビ系)、『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)などのヒット作に出演した。どれもが主役級の配役ではないものの、個性的な主要キャラクターを演じており、じわじわと水川のキャリアを後押ししている。

 役者によって得意な演技のジャンルがある。水川は多彩なジャンルの作品に出演し、そのどれもで自分と演じる役をマッチさせてきた。臓器提供のために生み出された子どもたちの半生を描いた2016年放送のドラマ『わたしを離さないで』(TBS系)で演じたのは、主人公を振り回しながらも心の支えとする美和。同作はシリアスな内容と展開が続くストーリーだが、自身の運命に争いきれず翻弄される美和を、水川はリアリティを持って演じた。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる