染谷将太が語る『ブラッシュアップライフ』福田役への共感 昔は「福ちゃんみたいだった」

染谷将太が語る“福ちゃん”役への共感

 幅広い世代の視聴者に共感とノスタルジーの嵐を呼び起こしている、日本テレビ系で放送中の安藤サクラ主演ドラマ『ブラッシュアップライフ』。主人公の麻美(安藤サクラ)、夏希(夏帆)、美穂(木南晴夏)の3人の会話が放送のたびに話題となっているが、本作にはもう一人、確実に注目と人気を集めているキャラクターがいる。それは、染谷将太が演じる麻美の小・中学校の同級生・“福ちゃん”こと福田俊介だ。

 カラオケ店員として麻美と再会するシーンから絶妙な旧友感を放つ福ちゃん。離婚/再婚騒動があり、さらにカラオケでORANGE RANGEの「イケナイ太陽」を歌う姿には絶妙なかわいらしさがあった。染谷は、自身も昔は「福ちゃんみたいだった」と、役に共感することが多いと語る。そこで学生時代を振り返ってもらいつつ、本作がこだわったディテールについて語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】(編集部)

染谷将太、『ブラッシュアップライフ』“福ちゃん”の役作りを語る 歌唱シーンで気をつけたことは?

「こんなにありがたい役はないと思っています」

――『ブラッシュアップライフ』はバカリズムさんの脚本ですが、読んだときの感想はいかがでしたか?

染谷将太(以下、染谷):もう本当に面白くて、あっという間に読み終わってしまいました。細かいところまでよくできているので、書いてあることをやるだけで絶対に面白くなると思いましたね。

――染谷さん演じる福ちゃんは、いかにも同級生にいそうなタイプですよね。福ちゃんにはどのような印象を持ちましたか?

染谷:福ちゃんは、いいやつですよね。ちょっと惜しいところがあるんだけれど憎めない。

――学生時代に、福ちゃんみたいな同級生はいましたか?

染谷:どちらかというと自分が福ちゃんに近かったんじゃないかな。運動会で1位になったこともないし、クラスの中で特別面白いわけじゃないし、何をやっても一番ではない。共感するところが多々あります。

――染谷さんには、いろんなことを器用にこなすというイメージがありました。

染谷:多分カラオケに行ってもあんな感じだと思いますよ(笑)。

――カラオケのシーンはとても印象的でした。ORANGE RANGEの曲を歌うのは、染谷さん自身が提案されたのでしょうか?

染谷:あれは台本に書いてあったので、きっとバカリズムさんが選んだんでしょう。でも学生時代にみんながORANGE RANGEを聞いていた世代なので、台本を見た瞬間「『イケナイ太陽』だ!」と懐かしくなりましたね。

――歌唱シーンで気をつけたことがあれば教えてください。

染谷:練習しすぎないようにしました(笑)。あのシーンのために個人的にカラオケに行って歌の練習はしましたが、ほどほどに留めておきました。そのくらいにしておいたほうが福ちゃんの歌唱力にはちょうどいいかなと思ったんです。

――そのほか何か役作りで心がけていることはありますか?

染谷:余計なことをしないように心がけています。脚本に書いてあることだけで十分面白いので、何か面白いことをしようと思わないようにしています。セリフとト書き通りにやったら、もうスタッフさんみんなが笑ってくれるので、こんなにありがたい役はないと思っています。

――視聴者は、麻美、夏希、美穂の関係性に懐かしさを感じているようです。染谷さんは自身の学生時代と重ねてノスタルジーを感じることはありましたか?

染谷:時間を忘れてとりとめもなく喋っていた頃の感覚は身体レベルで覚えていました。だからオンエアを観ていても、この時間は自分も知っているなと身にしみて感じたんです。その感覚を意図的にドラマの中で作るというのはすごいことだと思いますね。観ていて本当に面白いなと思いました。

――確かに『ブラッシュアップライフ』はドラマチックな部分よりも、どちらかというと見過ごされてしまいそうな時間を切り取っているように感じました。

染谷:成人式の後の独特の高揚感であったり、とりとめもない話をするだけであったり……。「こんな時間があったよね」と思ううちにドラマは進んでいくのですが、実際には、そこにたくさんの伏線が張られている。今までにあるようでなかった、新しいエンタメだなと思います。

――今回共演した安藤サクラさん、夏帆さん、木南晴夏さんの印象はいかがでしたか?

染谷:安藤さん、夏帆さん、木南さんと僕、このメンツが初めて会ったようには思えませんでした。カメラが回っていないところでも、あの空気がずっと続いていて、3人とは本当に同級生だったんじゃないかという気がしてきましたね。撮影の初日が“カラオケで久々に再会するシーン”でしたが、「久しぶり~」というセリフが素で出てきたんですよ。きっと温かいお三方だからだと思います。

――男性の視点から、“女性3人のグループ”にはどういった印象を持ちますか?

染谷:“女性3人のグループ”となると入っていけない領域ではありますね。でも僕はオンエアで3人のやり取りを観ていると活力をもらえるんですよ。だから現場にいても、ちょっと離れたところからいつも3人を見ています。

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