『リバーサルオーケストラ』矢印が入り乱れる恋の展開 坂東龍汰のハグから溢れる気持ち

『リバーサルオーケストラ』入り乱れる恋

 『リバーサルオーケストラ』(日本テレビ系)第6話では、玉響がバレンタイン・ガラコンサートに出演する。曲目は朝陽(田中圭)の自宅である常葉酒造での合宿で練習した「カルメン組曲」。“谷岡初音一強“ではなく、それぞれに優秀な主席たちがソロでその力を発揮できる楽曲だ。

 会場は、パシフィコ横浜 国立大ホール。しかし、本宮(津田健次郎)の策略によってバスはあろうことか東京都国立市にあるホールへと向かってしまう。大遅刻に加えて、運転手の下手な芝居からバスはエンスト。朝陽はそのまま徒歩で会場に向かうことを決める。到着したのは開演時間ちょうど。ステージ準備をしている暇がない玉響は、ロビーにセットを組んで観客を呼び込み演奏を始める。

 二枚貝をイメージした外観が特徴的なこのホールは海に面した場所にある。筆者も取材とプライベートで何度も足を運んだことのある会場だが、遠くに横浜ベイブリッジ、大黒ふ頭を望む美しい眺望が広がっている。そんな海の絶景とドラマチックで情熱的な「カルメン組曲」とのコラボレーション。先週の酒蔵での演奏も然り、『リバーサルオーケストラ』は思ってもみない場所でクラシック演奏を楽しませてくれる。音楽評論家のアントニオ・バルディが玉響につけたレビューは星「2.8」。遅刻のトラブルがなければ「+1」だったという一文により、日本一と言われる高階フィルの「3.5」を実力では上回った。これには朝陽も嬉しさを堪えきれずにほくそ笑む。

 また、この第6話は失恋と告白が入り乱れた回でもあった。その一人が第6話の主役とも言えるチェロ主席の玲緒(瀧内公美)。初音(門脇麦)には音楽の才能で引け目を感じ、恋焦がれた朝陽には勝負ヘアで挑むもあえなく玉砕。「あなたの一番はチェロですよね? 自分を偽るのは疲れませんか?」と諭されてしまった。そんな玲緒に優しく寄り添うのが、ティンパニの藤谷(渋川清彦)。初音や朝陽のように天才でなくても、「努力する才能」が俺たちにはあるのだと藤谷は玲緒に伝える。飲み仲間としても仲のいい2人はバスでも隣同士ですでにイチャイチャが始まっている。

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