相武紗季の演技に漂う善悪の“二面性” 『リバーサルオーケストラ』ではどちらの顔が出る?

相武紗季の演技には善悪の“二面性”がある

 のどかな街にある地元のオーケストラ「児玉交響楽団」(通称・玉響)を舞台に、ドタバタしつつも心温まるドラマを繰り広げている『リバーサルオーケストラ』(日本テレビ系)。このドラマの第5話から本格的に相武紗季が登場する。

 相武が演じるのは、雑誌編集者の後藤かおり。かおりは、いつも賑やかではあるが、和気あいあいとしている練習場に突然現れ、指揮者の常盤朝陽(田中圭)の頭をぐしゃぐしゃになでて久々の再会に大喜び。かおりの勢いに谷岡初音(門脇麦)たちは唖然とする。加えてかおりは、初音を見ると「いた! 谷岡初音!」と感激した様子を見せており、どうやら一方的にではあるが、初音のことも知っているようだ。

 華やかさと美しさを兼ね備えた風貌と、くっきりとしたエクボの出る愛くるしい笑顔を持つ相武は、役柄によって女性が憧れる“かっこいい女”にも、女性に疎まれる“嫌な女”にもなれるのが大きな特徴だ。

 『同期のサクラ』(2019年/日本テレビ系)で演じたサクラ(高畑充希)の先輩・火野すみれは、子育てと仕事の両立に奮闘するシングルマザーだった。人事部として、会社が企画した講演会が成功するよう、無理難題にも必死に対応するすみれは、自分も目の回る忙しさだというのにサクラのことも気にかけ、子育てもする。だが、講演会に呼んだ講師が講演そっちのけで自著の宣伝をしだすと、その仕事の手抜きっぷりに怒りの声をあげたのだ。スーツを着こなして、スッと立ち、目に怒りの炎を宿しているすみれの姿は、まさに付いていきたい先輩そのものだった。

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