『シュルプ』王妃キム・ヘスが破綻した親子関係を救う 王朝に忍び寄る影の正体は?

『シュルプ』王妃キム・ヘスが親子を救う

 一方、ウィソン君がソ・ハムドク(テ・ウォンソク)を連れてきたやり方は、説得ではなく脅迫で、関係のない民の命までも犠牲にした。ここで驚くべき展開となったのはソ・ハムドクが謀反者であり、ドジ先生(クォン・へヒョ)とクォン医官(キム・ジェボム)も仲間であったことだ。しかしこの状況を受け入れるには謎が多すぎる。まず感染症にも献身的に尽くしていたトジ先生が謀反を起こす理由が見当たらない。次にクォン医官が何者なのかだ。

 ファン貴人との特別な関係をにおわせて姿をくらませていたが、ファン貴人宛の手紙には「用意していたことが果たせそうです」と書いてあった。この流れから解釈するとファン貴人も仲間だと思われるが、彼女には謀反を起こすメリットがない。むしろ王が変われば自分の命が危うくなるのに謀反に加わる理由がないのだ。となればクォン医官がファン貴人を利用してきたとも考えられる。そもそもなぜ王が謀反計画を事前に知っていたのか、また現王朝に恨みがあるのは誰かを遡れば、ドジ先生が仲間になった理由やクォン医官の正体が見えてきそうだ。

 儒生が王を選択する新しい形式を取り入れた最終選考。将来、自分が仕える王を自分たちで選ぶのは理にかなった方法だが、今度は儒生を味方につけようとそれぞれの大人たちが動き出すのは目に見えている。現状を整理すると、ポゴム君にはテ昭容を利用するために後ろ盾となる大妃がいる。危機を迎えているのはウィソン君だ。ファン・ウォンヒョン領議政(キム・ウィソン)はソンナム大君の殺人示唆に加担した罪により王に逆らえなくなり、同じくファン貴人もケソン君を殺害しようとした罪により後宮で最も身分の低い淑媛に降格させられた。ウィソン君を世子にするにはもう一度大妃にしがみつくしかない。最終選考ではテ昭容vsファン淑媛の争いが激化する模様である。

 儒生に人気がありそうなのは賢く理性的なポゴム君だろう。ウィソン君は脅迫により支持を得ていくのが想像できる。一番不利とされているソンナム大君だが、心を掴むのがうまい彼がどのようにして儒生の関心を向かせるのかが楽しみだ。

■配信情報
『シュルプ』
Netflixにて配信中
(写真はtvN公式サイトより)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる