三山凌輝、BE:FIRSTを背負って臨んだ『HiGH&LOW』で得たもの 「ひとつの突破口が見えた」

三山凌輝、『HiGH&LOW』で得たもの

「天下井は人生すべての経験があったからこそ演じられた役」

――本作が魅力的な一作になったのも三山さんの“ヴィラン力”があったからこそだと思います。そして、物語の鍵にもなっているのが、中本さん演じる須嵜との関係性です。プライベートでも親交が深いようですが、まさに魂でつながっている感じが劇中からも漂っていました。

三山:めちゃくちゃうれしいですね。本当にこれは不思議なのですが、悠太くんとは距離感をどう作っていこうとか、そういった話はほとんどしていないんです。もともと、お互いのことを知ってはいたんですけど、実際にお会いして、かなり想像と違うとかだったらどうしようとか、そういうところもあるじゃないですか。でも、本当にびっくりするぐらいに馬が合って。優しくて、強くて、周りの人を大事にする。本当に素敵な人なんです。学生時代に一緒だったらずっと一緒にいる親友になっていますね。天下井と須嵜は、従わせる者と従う者のはっきりとした上下関係があるようにみえますが、実は……という裏側の部分を悠太くんとだから自然ににじみ出せたんだなと。計算した演技とは別の、本当に奇跡としかいいようがない、悠太くんとだからこそできた演技だったなと思います。

――終盤の天下井の表情が変化していくところが本当に絶妙で。彼の孤独と、でも心にあった拠り所をしったときに目頭が熱くなりました。

三山:ありがとうございます。うれしいです。実は、あのシーンは撮影の2日目、3日目とかだったんですよ。

ーーそんな序盤に撮影が?

三山:そうなんです。このシーンはほかのシーンと比べても入念にリハーサルを行いました。ここで天下井という人間としっかりと向き合えたからこそ、ほかのシーンでのふるまいがやりやすくなったというのはありますね。

――天下井の注目シーンと言えば、三校連合を真ん中で引き連れて行進していくシーンです。予告編でも注目のカットでしたが、あんなに大勢を引き連れて歩くなんて中々できないですよね。

三山:もう二度とないと思います(笑)。でも、鬼邪高や鳳仙としてだったら“気持ちいい”と思うんですけど、あんなに大勢を引き連れていてもまったく気持ちよくなくて、孤独だったんです。「いくぞ!」という結束感もまったくなくて。後ろにコワオモテさんがいっぱいいらっしゃって(笑)、怖いというのもあったと思うんですけど、やっぱり仲間という意識がないからなんですよね。今思えば天下井という人間を演じる上ではそれはよかったのですが。やっぱり、鬼邪高の頭をはってみたいですよね(笑)。

――あの名セリフも言ってみたい?

三山:「行くぞ、てめえら!」言いたかったですよ! だって天下井は「行け!」ですからね(笑)。『THE FIRST』でも「頑張れ」ではなくて、「頑張ろう」とSKY-HIさんがよく言ってくださっていましたが、“一緒に”という思いがあるかどうかはで本質的なところが全然違ってしまいますよね。

――『THE FIRST』視聴者だった自分としては、“仲間”や“絆”を身を持って体験している三山さんだからこそ、それを否定する天下井を演じられた部分もあるのかなと感じました。

三山:確かに。今思えば、そういうことも言えますね。僕は人生で本当にたくさんの素敵な方々にめぐりあえてきて、寄り添ってもらいながら生きてきたんですね。いろんな場所に自分の誇れる場所があって。だから、『THE FIRST』に限らず、人生すべての経験があったからこそ、できた役柄なんじゃないかなと思います。

Music Trailer「Wings」川村壱馬/吉野北人(THE RAMPAGE)×中本悠太(NCT 127)×三山凌輝(BE:FIRST) from HiGH&LOW THE WORST X

――本作のプロデューサーであるEXILE HIROさんが『CINEMA FIGHTERS』というプロジェクトのインタビューで、「いろんな才能がめぐりあう場所を作りたい」ということを話していて(※)。劇中歌「Wings」(川村壱馬、吉野北人、中本悠太、三山凌輝歌唱)が象徴的ですが、グループや事務所の垣根を超えたコラボは本当にすごいなと思います。

三山:すばらしいですよね。いわゆる“大人の事情”とか、いろんなしがらみって絶対あると思うんです。でも、そういったものに囚われず、才能と才能がぶつかり合うことを楽しんでくださることに本当にリスペクトです。『HiGH&LOW THE WORST X』は、いろんな垣根を超えてエンターテイメントを生み出した作品として、歴史に刻まれるのではないでしょうか。ものすごく大きな突破口のひとつとなったと思いますし、改めてそんな作品に参加できて本当にうれしいです。

――『HiGH&LOW』シリーズは今後も続いていくと思いますし、もしかしたらBE:FIRSTのほかのメンバーの参戦もいつかあるかもしれませんね。

三山:面白いですよね、僕も違う役で出たいです。今度は仲間がたくさんいる役で出たいな(笑)。

――本作に参加されたことで、BE:FIRSTとして、グループに還元できるものも多くありましたか?

三山:BE:FIRSTとして、いろんな垣根を超えて世界に音楽を届けるという思いがあります。そんな僕たちの思いと、『HiGH&LOW』というプロジェクトは重なるところが色々とありましたし、改めてエンターテイメントの力の大きさを感じました。ひとつの突破口が見えたような気がしています。今回、グループの垣根を超えて作品を生み出せたことで、BE:FIRSTとしてもいろんなコラボにもっと挑戦していきたいなとも思いました。あとは、もしかしたら本作を観て僕をきっかけにBE:FIRSTに興味を持ってくださる方もいるかもしれません。今後も恥ずかしくない活動をしていかないといけないなと強く思いまいたし、役者業を通してBE:FIRSTのことも知っていただけたら、こんなにうれしいことはないですね。

参照

※https://realsound.jp/movie/2017/06/post-84711.html

■公開情報
『HiGH&LOW THE WORST X』
全国公開中
企画プロデュース:EXILE HIRO
総監督:二宮”NINO”大輔
監督:平沼紀久
アクション監督:鈴村正樹
原案・キャラクター設定:髙橋ヒロシ
脚本:増本庄一郎、渡辺啓、平沼紀久
音楽:中野雄太
出演:
【鬼邪高校】川村壱馬、吉野北人、佐藤流司、神尾楓珠、福山康平、龍、鈴木昂秀、うえきやサトシ、中島健、森崎ウィン、前田公輝
【鳳仙学園】塩野瑛久、葵楊、小柳心、荒井敦史、坂口涼太郎
【瀬ノ門工業高校】中本悠太(NCT)、三山凌輝(RYOKI)、永沼伊久也、比嘉涼樹
【鎌坂高校】藤原樹、岡宏明
【江罵羅商業高校】長谷川慎、陣、今村謙斗
企画制作:HI-AX
配給:松竹
©2022「HiGH&LOW THE WORST X」製作委員会©髙橋ヒロシ(秋田書店) HI-AX
公式サイト:https://www.high-low.jp/movies/theworst/
公式Twitter:https://twitter.com/HiGH_LOW_PR
公式Instagram:https://www.instagram.com/high_low_official/

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※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
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<応募締切>
10月1日(土)

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