『ちむどんどん』前田公輝、『カムカム』岡田結実 元“てれび戦士”が朝ドラでNHKに凱旋
ここのところ、NHK Eテレの『天才てれびくん』シリーズに出演していたキッズタレント“てれび戦士”の朝ドラでの活躍が目覚ましい。
『ちむどんどん』(NHK総合)では、砂川智役を演じる前田公輝が元“てれび戦士”で朝ドラ初出演を果たしている。ヒロイン・暢子(黒島結菜)のやんばるの幼なじみ役を好演中だ。暢子にずっと想いを寄せていた智は彼女と和彦(宮沢氷魚)の結婚報告を受けて傷心だったが、暢子の妹・歌子(上白石萌歌)のおかげで無事立ち直ることができた。今度は智が歌子を表舞台に連れ出そうと“優しい嘘”をついている。小学生の頃、運動会で落ち込む歌子に「俺にとっては、歌子が一等賞!」 と言いながら手作りのメダルをかけていた智らしい展開だ。
智は自分の気持ちに正直で嘘がつけない一方で、自身に向けられた歌子からの矢印には全く気がつかない無頓着ぶりを発揮しており、さらには歌子の前であろうことか暢子への恋心を明かしてしまうような悪気なく鈍感で猪突猛進な側面がある。交際していない暢子いきなりプロポーズをし、やんばるに一緒に挨拶に帰ろうと言い出した時には一体どうなることかと心配したが、ようやく落ち着きを取り戻し、今は優しく気の良い智らしい魅力が存分に発揮されている。常に忙しなく進行する本作のドタバタ劇の中において、智と歌子のスローリーな関係性がどうなるのか、気になるところである。
『カムカムエヴリバディ』雪衣は「安子編」の裏ヒロイン? 算太と勇との恋の矢印
昭和・平成・令和の時代に、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の3世代親子を描くNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』。…
前作の『カムカムエヴリバディ』では岡田結実が朝ドラ初出演にしてキーパーソン役を担った。岡田は雉真家の女中・雪衣役を好演し、自身が想いを寄せる勇(村上虹郎)がずっと恋焦がれる初代ヒロイン・安子(上白石萌音)への嫉妬心などドス黒い感情に支配されてしまう難役を見事演じ切った。岡田本人のパブリックイメージとは異なり、少し湿っぽく執着心のある雪衣役でまた新境地を鮮やかに切り開いた。