金子大地、“危うい”2代目・頼家はハマり役に 『鎌倉殿の13人』いよいよ“本編”がスタート

金子大地、“危うい”頼家はハマり役

 NHK大河ドラマ初出演となる『鎌倉殿の13人』で鎌倉幕府2代将軍・源頼家を演じる金子大地。7月17日に放送される第27回「鎌倉殿と十三人」では、タイトルにもあるように18歳という若さで鎌倉殿になった頼家を補佐する13人による評議が始まる。それと同時に御家人たちの権力争いも勃発。急死した父の源頼朝(大泉洋)の後を継いだ頼家を中心に、いよいよ物語が大きく動くことになる。

 金子は、成長した万寿(頼家の幼名)として第23回「狩りと獲物」で初登場。未熟さが空回りしてしまうものの、初陣「富士の巻狩り」において、頼朝の嫡男として立派に子鹿を仕留めた(ことにしてもらっていた)。というのも、父・頼朝の期待は大きく、跡継ぎとして、ウサギも鹿も仕留められないまま済まされる状況ではなかったのだ。

 結局、御家人たちの配慮により、依頼を受けた八田知家(市原隼人)がもともと仕留めていた子鹿の足に小さな車輪をつける装置を開発。頼家の近く、弓を引きやすい場所に置いた。それでも的を外した頼家だったが、瞬時に八田が機転を利かせて矢を放ち、その矢が子鹿に命中したため一件落着。誰もが見抜ける仕組まれた芝居だが、それが頼家にとっても御家人たちにとっても必要であったということなのだ。

 負けん気が強そうな凛々しい顔つき、周りの大人に認められたいという若さゆえの焦りや危うさを絶妙なさじ加減で表現する金子に、頼家はぴったりとハマっている。

 彼の表情だけ見ていると、ウサギでも子鹿でも大きなイノシシでも、どんどん狩ってきそうなギラギラしたものも内面にありそうなのに、巻狩りデビューの収穫ゼロというのは、かなり切ない。そんな少し残念なところもある頼家を中心に新たなドラマが始まることをはっきりと予感させる初登場シーンだった。

 金子といえば、2019年に放送された『腐女子、うっかりゲイに告る。』(NHK総合)でテレビドラマ初主演にして、ゲイであることを隠して生きる高校生という難しい役を好演。その繊細な演技力が評価され、第16回コンフィデンスアワード・ドラマ賞の新人賞を受賞している。

 また、7月18日から始まるドラマ『魔法のリノベ』(カンテレ・フジテレビ系)では、主人公・真行寺小梅(波留)の元同僚で元恋人である久保寺彰を演じる。大手リフォーム会社社員で人当たりがよく、どこか憎めない後輩気質の男という役柄はどこか新鮮に感じられる。

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