『インビジブル』永山絢斗が悪魔のような男として君臨 “リーパー”最有力は有岡大貴?
インビジブルのキリヒト(永山絢斗)はいつ悪魔に魂を売ってしまったのだろうか。キリヒトによる“ラストショー”で究極の選択が描かれた『インビジブル』(TBS系)第8話。
捜査一課長の犬飼(原田泰造)を殺害したのもキリヒトが手配した凶悪犯罪者“クリミナルズ”で、通称リーパーが関わっていることが明かされた。そして先に種明かししてしまうと、次週予告によるとこのリーパーが警査関係者であり内通者のようだ。
さらには、“犯罪被害者カウンセラー”を名乗り近づいた安野(平埜生成)の妹・東子(大野いと)をターゲットに、クリミナルズ“興行師”に依頼をし殺人ショーを配信する悪趣味ぶりを発揮したキリヒト。そして、東子か刑事・志村貴文(高橋一生)のどちらを殺すか選ぶように姉・キリコ(柴咲コウ)に迫る。もちろんキリコがどちらを選ぶこともせず観念して自分の元に帰ってくる選択をするだろうと見越してのことだ。何があってもキリコはキリヒトの元から離れないという約束付きで、人質にとられていた2人は解放される。
キリヒトはこの“インビジブル”という特殊能力を時におもちゃのように扱い、自身の要望が通らなければ駄々をこねる子どものようだ。命乞いをする人を前に自分が指一本で殺しを操れる万能感、自身が命を選別できる側にいるという錯覚の上に成り立つ優越感にでも浸っているつもりなのだろうか。そして日々数多く寄せられる依頼を1人では捌けないという理由以外に、キリヒトはキリコにこだわる理由があるように思える。もしかするとどこかで自分自身を止めてほしいのかもしれないし、孤独を感じているところもあるのかもしれない。本当のところ自分がやっていることにどこか迷いがあるのをキリコを屈させることでなんとか“これでいいんだ”と思いたいのかもしれない。
第6話で志村を救うために、アメリカのクリミナルズの情報が入ったデータチップをキリヒトに渡したキリコ。「僕がこのデータを手にしたことで、また人が死ぬ。キリコも悪に加担した。僕とキリコは同じだよ」と言うキリヒトの言葉が頭にこびりつき傷つくキリコの様子が見られたが、今回のキリコは違った。“諦めた”のでも“受け入れた”のでもなく、弟を止めるために覚悟と決意を持って最後のカードを切っていた。
次週、犬飼亡き後捜査の指揮を執る猿渡(桐谷健太)と志村でバディを組み、キリコを取り戻そうと画策するようだ。