『カムカムエヴリバディ』稔から思いを継承したるい 松村北斗の再登場は珠玉の演出に
そして、稔もまたどこの国とも自由に行き来できる、そんな平和な世の中を願っていた。「るい、お前はそんな世界を生きとるよ」ーー稔は生前に一目見ることも叶わなかった娘のるいの幸せを願う。後世に思いを託すこと。それはるいやひなただけでなく、いまだ戦争の続くこの令和の時代を生きる我々に向けたメッセージでもあるだろう。
るいと稔が見つめ合う中、2度目のサイレンの音が鳴り、平川は「では、みなさんお元気で」から始まるアナウンスで「カムカム英語」の締めくくりに入る。次の代に思いを継承したことで成仏できるような、そんな別れの合図のようでもある。
父の言葉が背中を押す一つのきっかけとなり、るいは「アメリカに行きたい」と母・安子を捜す決心に出たことを錠一郎(オダギリジョー)に告げる。『カムカム』もいよいよ佳境に。1994年から2001年まで年代が飛ぶ第21週では、るい、錠一郎、ひなたの物語が大きく動き出す。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか
写真提供=NHK