『ファイトソング』で清原果耶のラブコメ演技を堪能 第1話は火10枠らしさ全開に

『ファイトソング』清原果耶のラブコメ演技

 すっかりラブコメ枠として安定感を増してきているTBSの火曜ドラマ枠。原作もの・オリジナルものも問わず、筋書きや登場人物設定などではこのジャンルの王道を貫きつつも、前クールの清野菜名やその前の二階堂ふみと、ヒロインのキャスティングに関してはあえて王道路線を外し、技量を優先させてジャンル全体のクオリティアップを図ろうとしているような気概を感じることができる。1月11日に放送がスタートした『ファイトソング』(TBS系)は、岡田惠和のオリジナル脚本のもと『おかえりモネ』(NHK総合)を走り抜いた清原果耶を主演に迎えたラブコメであり、第1話からこの枠らしさがあふれている。

 児童養護施設で育ちスポーツ推薦で大学に進学した木皿花枝(清原果耶)は、空手の日本代表を目指し大会でも優勝を果たすが、直後に事故に遭ったことでその夢を絶たれてしまう。目標を失い自堕落な日々を過ごし、同じ養護施設で育った夏川慎吾(菊池風磨)が経営するハウスクリーニングでアルバイトをすることになった花枝。一方、かつて一曲だけヒット曲を生み出したミュージシャンの芦田春樹(間宮祥太朗)は、2カ月以内に新たなヒット曲を作り出さなければクビになってしまう崖っぷちに立たされていた。そんな時、掃除をすれば“運気が上がる”という広告につられてハウスクリーニングを注文。芦田の家を訪れた花枝は、自分が大事な試合の前に必ず聴いていた曲が、芦田の作った曲であることを知るのである。

 これが朝ドラ後最初の大仕事であり、同時に民放連ドラ初主演となる清原。本作のような典型的なラブコメ作品でのヒロイン格というのも初めてであろうか、なかなかイメージがわかない。とはいえ『おかえりモネ』で坂口健太郎演じる菅波と繰り広げた中学生のような恋模様であったり、『花束みたいな恋をした』の終盤のファミレスのシーンで少しだけ登場する若いカップルの片割れであったりといった近作を思い浮かべれば、まさに“待望”の役回りといえようか。

 もっとも、ラブコメの“コメ”の部分に関しては『俺の話は長い』(日本テレビ系)や『まともじゃないのは君も一緒』でその素質を存分に見せつけてくれているので安心感がある。今回の第1話を観ても、幼なじみで花枝への好意を全開にする慎吾のテンションの高さに振り回されながらの掛け合い。終盤の芦田の家のシーンで芦田のバンドについて(そうとは知らずに)辛辣な意見を並べ、その後ハッと気が付いた時の表情とセリフの間合いの取り方。これまで暗い雰囲気の役柄が多かった清原ではあるが、絶好のタイミングでそれを払拭する作品が回ってきたあたり、伸び伸びとした演技に大いに期待が持てそうだ。



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