岡田将生が2021年に与えた驚き 『まめ夫』『ドライブ・マイ・カー』『聖地X』で新境地に

岡田将生が2021年に次々と与えた驚き

 そんな岡田の力量を現在進行形で感じられるのが、上演中の主演舞台『ガラスの動物園』である。同作は、1945年の初演以降、世界中で上演され続け、愛され続けている演劇作品。岡田が演じている主人公のトムは狂言回しでもあり、彼の語りによって、ある一家のひとときの物語が展開していくーー。これは4人の俳優による演劇であり、ここでも岡田は閉塞感に苛まれる等身大の若者を演じながら、見事に座長を務め上げているところだ。特別大きな仕掛けのない作品なだけあって、これまた彼の彼の真の実力を堪能できる場となっている。

 実に多くの作品に適応し、さまざまな役どころを担ってみせた岡田。彼がこの1年間で与えてくれた驚きは非常に大きい。クセある人物など、得意どころを伸ばしつつ、次々と新境地を開拓。良い意味で、彼に特定のイメージはない。これぞゾーンに入った俳優・岡田将生である。

■公開情報
『ドライブ・マイ・カー』
公開中
出演:西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、パク・ユリム、ジン・デヨン、ソニア・ユアン、ペリー・ディゾン、アン・フィテ、安部聡子、岡田将生
原作:村上春樹『ドライブ・マイ・カー』(短編小説集『女のいない男たち』所収/文春文庫刊)
監督:濱口竜介
脚本:濱口竜介、大江崇允
音楽:石橋英子
製作:『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント、ビターズ・エンド
制作プロダクション:C&I エンタテインメント
配給:ビターズ・エンド
2021/日本/1.85:1/179分/PG-12
(c)2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
公式サイト:dmc.bitters.co.jp

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