松村北斗の父親そのものの姿が切ない 『カムカム』安子たちと共に生きる稔さんの思い

『カムカム』あったかもしれない未来

「どこの国とも自由に行き来できる、どこの国の音楽も自由に聴ける。自由に演奏できる。そんな世界を生きてほしい。日向の道を歩いてほしい」

 何度も「自由に」という言葉が繰り返されるのは、安子と稔が当時そうできなかったからだ。戦争によって、たくさんのものが規制され、奪われた。安子たちのように、当時父親を失った若い家族はたくさんいるはず。安子のように、女手一人で苦労した方も多いことだろう。彼女たちが頑張ってくれたおかげで、私たちは今いる。雉真の跡取りとして勉学ばかりに励み、ようやく出会った運命の相手との生活も短いまま若くして亡くなった稔。そんな彼が、そして安子が託した夢を、るいに叶えてほしい。

 もう会えないかもしれないけど、心の中にも、生活のいたるところに感じさせる稔の存在。それは、数年ぶりに突然現れた千吉(段田安則)が意味する、雉真との切っても切れない関係にも象徴されているのであった。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか 
写真提供=NHK

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