『エターナルズ』世界興収で最も高い収益を出した国は? クロエ・ジャオによる製作秘話も

『エターナルズ』興収は悪くない?

 全米で賛否両論が巻き起こる『エターナルズ』だが、興収面では成功を収めていると言える。アメリカ国内での公開週末の結果は、全米4090館に対し約7100万ドルと報じられた。今年劇場公開されたMCU作品の『ブラック・ウィドウ』(8000万ドル)や『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(7500万ドル)、先日公開された同じアメコミ映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(9000万ドル)と比べると少し下回った結果ではあるが、海外興収を含んだ全体的な数字でみると『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の約1億6300万ドルに次ぐ、1億6170万ドルと大ヒットを意味している。海外興収は9070万ドルで、特に韓国、イギリス、フランスでの収益が高かったとBox Office Mojoは報じた。

 日本国内でも本作に対する賞賛の声が多く上がっているが、監督のクロエ・ジャオは先日公開された『DUNE/デューン 砂の惑星』の監督ドゥニ・ヴィルヌーヴから、特にIMAX撮影に関するアドバイスをもらっていたことをThe Hollywood Reporterにて掲載されたインタビューにて語っている。

「『エターナルズ』のIMAXの作業に取り掛かっていたとき、ドゥニに彼の『DUNE/デューン』を観ていいか尋ねたんです。彼があの作品で絶対素晴らしいIMAX技術を用いていると確信していたから、そこから何か学びとりたくて」と、話すジャオ。続けて「彼はとても寛大で、『もちろん』と見せてくれました。なので、こうして私が尊敬し、愛する同僚の監督と作品の出るタイミングが同じだったことにも力強い意味を感じていましたし、ヴェネチア国際映画祭で『DUNE/デューン』が公開された時にはお互いハグをしましたね。彼は昨夜も私にメッセージを送ってくれて、本当に勇気づけてくれる存在です」

 彼女の監督した『エターナルズ』はマーベル・シネマティック・ユニバースのフェーズ4に位置する作品。今後のエターナルズや他のキャラクターたちがどうなっていくかについて、“エターナルズではない”人間のデインを演じたキット・ハリントンは「現時点で私の知るロードマップはありません」と同媒体にて語っている。「ただ、僕が知っているのは本企画に参加した際、僕の演じるキャラクターには本当に面白い未来が待っているということ、そして彼について知れば知るほど、今後あらゆる描き方ができると製作側に言われて、僕はそこに興味をそそられたんです」

 デインの未来がどうなっていくかも含め、今後の展開に強い期待が寄せられる『エターナルズ』。米批評サイトRotten Tomatoesでの批評家スコアが48%なのに対し、観客スコアが80%と比較的高い数字であることもあり、今後観賞後のクチコミでどのように興収が推移していくのか見守りたい。

■公開情報
『エターナルズ』
全国公開中
監督:クロエ・ジャオ
出演:ジェンマ・チャン、リチャード・マッデン、アンジェリーナ・ジョリー、サルマ・ハエック、マ・ドンソク、キット・ハリントン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2021

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