『エターナルズ』がサウジアラビア、カタールなどで公開中止 その理由とは?

『エターナルズ』一部地域で公開中止に

※本稿には一部『エターナルズ』の内容への言及があります。 

 マーベル・スタジオ映画『エターナルズ』が、サウジアラビア、クウェート、カタール、バーレーン、オマーンで上映禁止となったことが報じられた。

 The Hollywood Reporterでは、『エターナルズ』は、(ペルシャ湾岸の)アラブ諸国で11月11日より公開予定だったが、現地当局の検閲官による編集要請があり、ディズニーがこれに応じなかったためと報じている。

 内部関係者の間では、MCU初となる同性愛の描写を巡って、公開禁止令が出されたと考えられている今回の事態。作中では、ブライアン・タイリー・ヘンリー演じるファストスが、彼の夫であるハーズ・スレイマン演じるベンとキスを交わすシーンが見られる。ペルシャ湾岸のアラブ諸国では同性愛が罪とみなされているため、今回問題になったと思われる。

 アラブ諸国の映画市場では、暴力、不死、性愛などに触れる描写に対する検閲規制によって、作品が公開中止になることは珍しいことではない。2017年の『ワンダーウーマン』では、レバノンとイスラエルが長年敵対関係にあることもあり、イスラエル出身の女優ガル・ガドットの主演、コメントを理由に、レバノン、クウェート、カタールでの公開が禁止された。また、カタールでは『クルエラ』の作中に、LGBTQ+のキャラクター(アーティ)が登場することを理由に公開が認められなかった。

参考記事:Marvel’s Eternals ‘banned’ in Saudi Arabia, Qatar and Kuwait after ‘requesting Disney make edits’|METRO

■公開情報
『エターナルズ』
 全国公開中
監督:クロエ・ジャオ
出演:ジェンマ・チャン、リチャード・マッデン、アンジェリーナ・ジョリー、サルマ・ハエック、マ・ドンソク、キット・ハリントン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2021

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