杉野遥亮、大活躍の裏にあった模索の時期 過去の自分は「あまり好きじゃなかった」

杉野遥亮、ブレイクの裏にあった模索を語る

 ドラマ『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』が毎週水曜22時より日本テレビ系で放送中だ。うおやまによる漫画『ヤンキー君と白杖ガール』(KADOKAWA)をドラマ化した本作は、勝ち気だけど恋には臆病な盲学校の女の子と、喧嘩上等だけど根は純粋なヤンキーの2人が繰り広げる、新世代ラブコメディー。光と色がぼんやりわかる程度の弱視の盲学校生ユキコ(杉咲花)と、喧嘩っ早いけど純粋な不良少年の森生(杉野遥亮)。運命の出会いをした2人がお互いのことを理解し、惹かれ合っていく。

 ユキコと森生の距離が縮まるさまに胸キュンの声が相次ぐ本作。リアルサウンド映画部では森生を演じる杉野遥亮にインタビュー。実写化の苦労から、近年の活躍に至るまでの模索の期間、本作で伝えたいメッセージまで語ってもらった。

「“責任感”みたいなものが自然と生まれてくる」

 

ーー『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』は待望の実写ドラマ化となりました。

杉野遥亮(以下、杉野):原作は、生きる上で大切なことがたくさん詰まっている素敵な漫画だと思いました。自分もこの世界観に携わることができて嬉しいと思う反面、それをどうドラマにしていくか難しさも感じていました。今、この作品をドラマ化する意味を大切にしながら作っていかなければという責任感はあります。その分うまくいったときが楽しいです。とにかく森生は魅力的だし、愛される人なんだというのは演じていてより実感します。

ーー森生と共通項を感じる部分はありますか?

杉野:共通点は多いと思います! でも、真逆だと感じるところもあります。もしかしたら、ある地点までは僕と森生は真逆の方向に進んでいるのかもと考えたりします。

ーー“ある地点”とは?

杉野:社会から疎外されていた森生ですが、自らの意思とは違い、無理やり周囲の視線に合わせないといけなかったかもしれない。逆に自分は、自分を俯瞰するというか、周囲の視線に自ら合わせて生きてきた方なんです。その違いは大きいですよね。僕自身、コロナ禍で自分の軸について考えたり、価値観に変化があった中で、根本的に森生と持っているものはすごく似ていると思っています。

ーー杉野さんは今年、『僕の姉ちゃん』(テレビ東京)や映画『東京リベンジャーズ』、舞台『夜への長い旅路』などに出演されており、近年ますます活躍の場が広がっているように見えます。

杉野:「幅を広げよう!」と意識的だったわけではなく、振り返ったら自然と広がっていたという感じです。求められていることは何かとか、作品に応じた演技をすることを考えるようになったかもしれません。ただ、自分が俳優として目指したいもの、伝えたいことというのはずっと意識するようにしています。

 

ーーいろんな作品に触れることで自身の方向性も見えてきた1年だと。

杉野:そうですね。ここ数年で、自分が好きだなと思うこと、やりたいことを再確認できたし、新たに知ることができました。すごく良かったと思います。

ーー杉野さんのやりたいこととは?

杉野:たくさんあって上手く言葉にできないんですが、俳優として自分の中でピンとアンテナが向くような作品やメッセージがあるんですよ。そういうものには演じることの“楽しさ”とはまた別に、「伝えたい」という“責任感”みたいなものが自然と生まれてくる。そういう作品に今後も携わっていきたいです。

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