小栗旬主演『日本沈没』は日曜劇場でどう描かれる? 提示する新たなリーダー像

『日本沈没』は日曜劇場でどう描かれる?

 日曜劇場『日本沈没ー希望のひとー』(TBS系)が、10月10日よりスタートする。本作は番組放送終了直後にNetflixを通して190以上の国や地域にも配信されるようで、世界的ヒットも狙っていく作品となりそうだ。

 1973年に刊行された小松左京の代表作『日本沈没』はこれまでも度々映画化、ドラマ化されてきた不朽の名作。“環境破壊への想い”という原作のテーマを残しながら、2021年現在の状況に当てはめて大幅アレンジを加え、2023年の東京を舞台に、主人公含め登場人物はオリジナルキャラクターとして描かれる。未曾有の危機に奮闘する人間ドラマが見られるようだ。

 2006年には草なぎ剛主演で映画『日本沈没』が公開され、原作とは全く異なる結末を迎えた。原作同様小野寺という潜水艇パイロットが主人公だったが、今作では小栗旬演じる環境省の若きエースでエリート官僚である天海啓示が主人公となる。このことからもより環境問題を真っ向から、内側から取り扱おうとする番組制作陣の強い意気込みが感じられる。ちなみに小栗が日曜劇場の主演を務めるのは『獣医ドリトル』以来11年ぶりとなる。

 環境問題に最前線で向き合う主人公と、彼を取り巻く若手官僚の精鋭部隊「日本未来推進会議」には、経産省から松山ケンイチ、外務省の中村アン、厚労省からはウエンツ瑛士らが脇を固める。彼らの応酬も見応えがありそうだ。

 またヒロインとして原作で描かれた大手財閥の令嬢・玲子が、2006年映画版ではハイパーレスキュー隊員・玲子(柴咲コウ)となり、主人公との恋路が物語の主軸の一つとして置かれていたが、今作では玲子の立ち位置に近しい存在を担うのが週刊誌の記者・椎名実梨(杏)となるようだ。

 そして、TBS日曜劇場の常連とも言える香川照之が地震学者で日本地球物理学界の異端児・田所雄介役を演じる。関東沈没説を唱える人物で、彼との出会いが天海の運命を大きく変える。

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