『おかえりモネ』鮫島と百音の衝突の先にあるものとは “自分のため”が“みんなのため”に

『おかえりモネ』鮫島と百音の衝突

 「秋の空は七度半変わる」ということわざがあるように、不安定な秋の天候。特に季節の変わり目である9月は秋晴れの日もあれば、雨が数日振り続けることもある。

 それを象徴するかのように、鮫島(菅原小春)のタイムは停滞していた。深部体温を下げるアイススラリーの効果で暑さの中でもタイムが落ちなくなっていたが、標準記録の55分20秒を切ることができない。暗雲が立ちこめ、『おかえりモネ』(NHK総合)第63話では選考会を目前に焦る鮫島と百音(清原果耶)が衝突。百音は信頼で成り立つ気象ビジネスの難しさを実感することとなる。

 なにくそ精神で挑戦し続けてきた鮫島の心に百音が見つけた“迷い”。不安げな表情の裏に隠されたのは、「おもんない」という率直な思いだった。

 前を走る選手を風除けにして、力を温存するのが鉄則と言われる車いすマラソン。けれど鮫島は後ろにつかれる前に全員をぶっちぎり、向かい風にも負けずトップをひた走ることから“風の女王”と呼ばれていた。今は気象データと医学的な知見から導き出された対策を講じ、ラップタイムを守って地味に走るしかないとわかっている。でも、心から気持ちいいと感じられる瞬間は訪れない。

 そんな葛藤の中に鮫島がいることを知った百音は、選考会当日の風向きと風速を調べていた。結果、日本海を進む低気圧の影響で強い風が吹くことが分かる。そのため当日はプラン通りに走って思うようにタイムが伸びなかったら、風を切り裂く感覚に従ってはどうかと百音は提案。しかし、その“感覚”だけを頼りにしたことで勝てなくなった鮫島を怒らせてしまった。



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