金子ノブアキは“恋の刺客”だった？　『プロミス・シンデレラ』ドラマと原作の違いを分析

　ちなみにドラマとの違いといえば、ネタバレを避けて8月3日放送の第4話以前の話で言うと、金子ノブアキ演じる黒瀬洸也の描き方が挙げられる。旅館の茶屋で働く黒瀬は、原作もドラマも同じように下心から早梅の着物の着付けをしようとする。その後、「彼は遊び人」と周囲に釘を刺される早梅だが、原作はこの後もしばらく黒瀬が彼女にちょっかいを出してくる。何よりその時点では幼なじみの成吾との再会も果たしていないため、実は割と“第二の恋愛相手キャラ”というか、壱成としては刺客的な立場として描かれていたのだ。そして、そのおかげで無自覚に早梅が気になり始めていた壱成に、自分の気持ちを気づかせる大きな役割を果たし、後に彼の相談相手にシフトしていく。それに対し、ドラマは早い段階で彼に一瞬ヤキモチを焼かせてからかうも、早梅との絡みはフェードアウト気味。むしろすでに公開されている第4話あらすじでは、成吾が早梅に優しくしていると壱成に教えるなど、もう彼を導くキャラになっていることがわかる。

　原作は成吾との出会いが実はちょっと後の方であるなど、段階ごとに「〜編」という形で一難去ってはまた一難と描かれていく。ドラマはその時間軸を一気に同時に進行させているという大きな違いがあるため、それを調整していくオリジナルの描写にも注目だ。さらなる違いが気になった方はぜひ原作を手に取ってほしい。筆者はそれでハマりすぎて徹夜して一気読みしてしまった。最新刊である単行本13巻が8月11日に発売されるので、このタイミングでぜひ。

■放送情報
火曜ドラマ『プロミス・シンデレラ』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演：二階堂ふみ、眞栄田郷敦、松井玲奈、井之脇海、井之脇海、松村沙友理、堺小春、高橋克実、友近、森カンナ、金子ノブアキ、三田佳子（特別出演）、岩田剛典
原作：橘オレコ『プロミス・シンデレラ』
脚本：古家和尚
プロデューサー：橋本芙美、久松大地
演出：村上正典、都築淳一
製作：共同テレビ、TBS
(c)TBS
公式サイト：https://www.tbs.co.jp/promise_cinderella_tbs/
公式Twitter：@promisecinderella_tbs
公式Instagram：promisecinderella_tbs