『プロミス・シンデレラ』での性悪キャラも話題 眞栄田郷敦が常に見せてくれる新たな一面
今最も注目されている俳優を挙げるとしたら、間違いなく眞栄田郷敦はその一人だろう。現在放送中の『プロミス・シンデレラ』(TBS系)では、夫と離婚し無一文でホームレスとなった主人公・早梅(二階堂ふみ)を見つけ、彼女を自分の暇つぶしのゲームに巻き込む“ザ・性格の悪いボンボンキャラ”の片岡壱成を演じている。
前クールの『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)にも主人公の行きつけのカフェの店員・二階堂藤悟役として出演していた眞栄田だが、正直『プロミス・シンデレラ』で見せたギャップが大きすぎて同一人物と認識するのに時間がかかってしまった。モデルとして活躍していた彼が、俳優として本格的に活動をはじめたのは2019年頃。映画『小さな恋のうた』では、劇中で組んだバンドでスクリーンのみならずCDデビューも果たし、同年公開の『午前0時、キスしに来てよ』や、テレビドラマ『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)でその存在感を発揮。恋愛映画で有名人とお忍びで付き合うことになる主人公を心配し、「俺にしとけよ」と一途な気持ちをぶつける幼なじみ役を演じたかと思えば、低迷中のラグビーチームを救う期待の新人役というスポーツマンとしての顔を見せた。どちらもメインターゲットの年齢性別が全く異なるような毛色の作品であるだけに、幅広い層に認知されたに違いない。
そしてドラマシーンでは『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)や『教場II』(フジテレビ系)など、映画では先月公開された『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』や現在公開中の『東京リベンジャーズ』と、矢継ぎ早に出演作が世に放たれている。着実に俳優としてのキャリアを築いている彼は、千葉真一の息子 、新田真剣佑の弟としても知られているが、 二世俳優という雰囲気は一切まとっていない。それは、彼の弛まぬ努力が実を結んでいるからだろう。女性誌『Vivi』(2019年3月号)の動画インタビューでは、「自分の性格を一言で表すなら」という質問に対し「いろんな自分の顔を見てもらいたい、知ってもらいたいなと思っているので一言では表せないかな」と答え、 趣味に関する質問も「お仕事以外をあまりしたくなくて、時間があれば仕事に関わる自分のスキルアップをしたいと思っている」と、ストイックな考えを明らかにしていた。目標について聞かれても、「内緒でもいいですか? お楽しみということで」とはぐらかす。俳優としてのキャリアがスタートした頃から、すでに周囲に自分の色やキャラクターを掴まれることを嫌がり、常に新しい顔を見せようとしていたのだ。それこそがまさに、 “俳優”としての本業だから。なにも驕っているような感じもなく、バラエティ番組に出演したときも一定して謙虚な印象を与えた。