『ひぐらしのなく頃に卒』の展開に「辛すぎる」の声が 今回の“ハッピーエンド”は難しい?

 TVアニメ『ひぐらしのなく頃に卒』が先週放送された第4話より、“綿明し編”に突入。ある人物の“雛見沢症候群”発症に、原作ファンから「辛すぎる」という声が挙がっている。

『ひぐらしのなく頃に 卒』
『ひぐらしのなく頃に 卒』

 2002年に竜騎士07が代表を務める同人サークル『07th Expansion』からリリースされたノベルゲームを原作とした本作。都会から離れた架空の集落「雛見沢村」を舞台に、昭和58年に起きた猟奇的殺人や失踪事件に巻き込まれていく登場人物たちを描いたミステリーだ。

 主な登場人物は東京の学校から転校してきた圭一、彼が所属する部活のメンバーであるレナ、魅音・詩音、沙都子、梨花。2006年に放送された『ひぐらしのなく頃に』(以下、無印)では何度も年に一度のお祭り「綿流し」が行われる昭和58年6月をループし、彼らの微笑ましい日常を映し出しながら、突然誰かが風土病「雛見沢症候群」を発症して最悪な展開を迎えていた。

 雛見沢症候群は末期になると極度の疑心暗鬼に陥り、ついには凶暴化。最後には錯乱して殺人などの短絡的な行動に出てしまう。梨花はそんな雛見沢症候群によるバッドエンドを回避するためにループを繰り返しているキャラクターだ。無印の解答編である“解”では最終的に梨花が仲間とともに黒幕に立ち向かい、旧作はハッピーエンドで幕を閉じた。

 そして、2020年に始まった『ひぐらしのなく頃に業』。最初は旧作のリメイクかと思いきや、第4話放送後に公式から“完全新作”であることが発表される。さらに梨花が無印で起きた惨劇を回避するためのヒントを登場人物たちに与えていることから、またもや彼女がループに巻き込まれていることが明らかに。梨花自身もその理由がわからないまま、再び運命に立ち向かうことを決意。それにもかかわらず今度は予想外の人物たちが次々に雛見沢症候群を発症して、旧作よりもはるかに残虐な事件に発展してしまっていた。

 なぜハッピーエンドで終わったはずなのに、梨花がまた昭和58年に戻ったのか。なぜ“あの人”が雛見沢症候群を発症したのか。前作同様に出題編となる“業”は謎のまま終わるかと思いきや、第18話からの郷壊し編ですべての結末に至る経緯が説明されることとなった。それがあまりにも衝撃的。あのみんなから愛される妹キャラで、梨花の親友である沙都子が今回の黒幕であることが匂わされたのだ。

 郷壊し編で明らかとなったのは、旧作のハッピーエンド後に梨花が沙都子と共に詩音が通っていたお嬢様学校「聖ルチーア学園」に進学したこと。そこで梨花が学園の人気者になっていくが、一方で勉強嫌いな沙都子は落ちこぼれの烙印を押され、2人の間に亀裂が生まれたということだ。沙都子は村を出ようとした梨花に反対しなかったことを後悔し、この世界を俯瞰できる“カケラの海”で出会ったエウアからループ能力を得て、梨花と雛見沢でいつまでも幸せに暮らすために行動を起こしていく。その結果が“業”である。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アニメシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる