『TOKYO MER』鈴木亮平ら、戦隊ヒーローさながらな勇敢さ 賀来賢人とのやりとりも必見
横転したバスに乗り込む。すばやく容体を確認しながら、トリアージで応急処置が必要な負傷者を見極めていく。衝突したトラックの助手席でメスを振るい、心肺蘇生を施す。冒頭20分近く緊迫感あふれるシーンが展開する。MER(Mobile Emergency Room)、移動式のERに課せられた任務は「駆け付けた現場で死者を1人も出さないこと」。誇張でもパフォーマンスでもなく、死の淵から人々を生還させることが医療者としての彼らのミッションだ。
日曜劇場で久々の医療ドラマとなった『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)の第一印象は「強そうな人たち」。鈴木亮平を中心に賀来賢人、菜々緒、中条あやみたちが並ぶビジュアルには、戦隊ヒーローのような力強さがみなぎっていたからだ。第1話では、喜多見幸太(鈴木亮平)という人間の成り立ちを通じて、TOKYO MERという組織の性格を浮き彫りにした。
東京都知事・赤塚梓(石田ゆり子)の特命で設置されたTOKYO MER。そのチーフドクターにして唯一の専属スタッフが喜多見である。赤塚が「喜多見以外にいない」と断言するように、医師としてのスキルは驚異的で、的確かつスピーディーに患者を処置する。屈託のない笑顔と仕事の合間に筋トレに汗を流す姿は、まるでアスリートのようだ。戦隊ヒーローの真ん中にいて、まっすぐな正義感で皆から信頼されるレッド。ここまでヒーロー感を前面に出されると、かえって何か裏があるのではと勘ぐってしまうが、やはりと言うか喜多見には秘められた過去があった。