『おかえりモネ』夏木マリ、“別れ”を体現した切なさと温かさ 百音とサヤカの大切な2年間
「でも出会ってしまって」ーーそれでも百音は気象予報士に強く心を引かれていた。勝手を言って島を飛び出し、右も左も分からない自分を優しく受け止めてくれたサヤカたちへの申し訳なさもきっとある。
けれど、憧憬の念を抱く「東京」という景色を知っている菅波に相談していることが言ってしまえば甘えであり、背中を押してほしいというサイン。そんな今にも東京へと翼を羽ばたかせている百音を見て、サヤカはもうじきやってくる別れを悟るのだった。4度の離婚、長年見守ってきた大切なパートナーとも言うべきヒバの木「アスナロ」の伐採。それらと同じくらいに百音との2年間がサヤカの中で大切な時間だったことが演じる夏木マリの表情からは感じられる。
第8週「それでも海は」では、亮(永瀬廉)の母親・美波(坂井真紀)が登場する。耕治(内野聖陽)の忘れられない人、新次(浅野忠信)が抱えることになった多額の借金。あの日を巡る様々な真実が明らかになる。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter
■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK