「あなただけではありません」 『おかえりモネ』視聴者の心も救う朝岡の言葉

『おかえりモネ』視聴者の心も救う朝岡の言葉

「もしかしたら誰もが自分は何もできなかったという思いを多少なりとも抱えています。でも、何もできなかったと思う人は次はきっと、何かできるようになりたいと強く思うでしょう。その思いが私たちを動かすエンジンです」

 朝岡のこの言葉によって、憑き物が取れたように百音の表情は変化する。このシーンに限らずだが、清原果耶は言葉に発しない表情だけで内なる感情を表現するのが本当に巧みだ。百音が朝岡の言葉に救われた部分があったように、“あの日”が心の中でくすぶり続けている視聴者にもこの言葉は届いたのではないだろうか。

 未来は平等に分からない。でも、気象なら未来が分かる。改めて“あの日”を経験した百音が気象予報士を目指す意義、そして本作のテーマに据えた意味が第33話では浮き彫りになった。本作の制作統括を務める吉永証氏が、「被災した人たちに寄り添う気持ちを描くことを考えました」(参考:『おかえりモネ』制作統括・吉永証氏に聞く、現代を舞台にした理由 ドラマが向き合う東日本大震災からの10年)と語っていたように、“寄り添う”ために考え続けること、前を向き続けることが大切だと本作は教えてくれている。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK



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