松坂桃李、『あのキス』の設定を成立させる愛の眼差し 井浦新と生み出す“奇跡”

松坂桃李、『あのキス』の設定を成立させる愛の眼差し 井浦新と生み出す“奇跡”

 オジ巴(井浦新)との奇妙な同棲が始まって数日、間違いなく蟹釜ジョーが描いたと思われよる『SEIKAの空』の最新話を読み、おじさんの中身が巴(麻生久美子)だと信じることに決めた桃地(松坂桃李)。『あのときキスしておけば』(テレビ朝日系)第3話では、桃地が知らなかった巴と彼女を取り巻く人々との関係性が少しずつ浮かび上がってくる。

 妙(岸本加世子)に自分が巴だと信じてもらえず、桜の樹の下で号泣するオジ巴の頭を桃地がそっと撫で、良い雰囲気になる2人。桃地は実質二度目となる巴からのキスを拒むが、すっかり立ち直ったオジ巴に誘われて仲良く銭湯へ向かう。ただ、中身があの綺麗な女性であることを知っている桃地はあたふた。いきなり混浴? 今の見た目はおじさんだとしても蟹釜先生の裸を見てもよいものなのか?と頭を悩ませる桃地がオジ巴との暮らしに慣れるにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 一方、蟹釜先生の死後、突然ストレージに最新話の原稿がアップされたことに疑問を持つ高見沢(三浦翔平)が桃地の勤務先「スーパーゆめはな」にやってくる。彼はハウスキーパーとして巴の自宅に出入りし、なおかつ合鍵を渡されるほど信頼されていた桃地によるものだと確信していたのだ。しかし、オジ巴がしたことなのだから桃地は知る由も無い。代わりにその場に居合わせたオジ巴が、自分こそ蟹釜ジョーだと主張するために巴が所持していたタブレットのパスワードを披露。とても信じられないといった様子だったが、巴の自宅からそのタブレットがなくなっていることに気づき、また新たな誤解が生まれる。

 それは、「実はどこかで巴が生きている」というものだった。『週刊少年マキシマム』はついに蟹釜ジョーの死を記者会見で発表するが、その場で高見沢は先生を見つけ出すと宣言。巴の遺体をその目で見て、その手でお骨を拾った彼がそんなトンチンカンな思い込みをするのは、編集長としても元夫としても巴の死をまだ受け入れられていないからだろう。

 第3話は高見沢と巴、2人の回想シーンも印象的だった。巴の漫画家としての才能を見出し、公私ともによきパートナーだった高見沢。しかし、結婚生活を送る中で編集者と漫画家である2人が衝突し、すれ違っていった姿が切ない。きっと実は繊細な心を持っている巴は、高見沢に自分の作品と才能をただ肯定して欲しかったのだろう。第1話で巴が褒め言葉を高見沢にねだり、高見沢は素直に応じていたが、それは離婚して関係性をリセットしたからこそできたことなのかもしれない。

 その点、桃地は全身全霊で巴に寄り添ってくれる。自分の死が世間に公表され、妙の様子を見てきてほしいと巴に頼まれた桃地は仕事中にもかかわらず飛び出していった。妙は相変わらず桃地の行動に不信感を抱いているようで、オジ巴と手を組んでいる“イタコ詐欺”扱い。ただ一方で、本人の人柄には少なからず好感情を抱いているようで、桃地の言葉にはしっかりと耳を傾けている。そんな妙にもう一度オジ巴に会ってほしいと頼む桃地。後日、2人で巴の実家に赴くと、妙は桃地に生前の巴はどんな人だったかを尋ねる。

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる