松坂桃李×麻生久美子×井浦新、間違いなしのアンサンブル 『あのキス』壮大な恋愛劇が幕開け

『あのキス』壮大な恋愛劇が幕開け

 松坂桃李が主演を務める金曜ナイトドラマ『あのときキスしておけば』(テレビ朝日系)が4月30日にスタートした。本作は『セカンドバージン』(NHK総合)や『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)、『恋する母たち』(TBS系)などを手がけた“ラブストーリーの名手”大石静が脚本を務める、松坂演じる主人公・桃地のぞむと、麻生久美子と井浦新が2人1人役で演じるヒロイン・唯月巴によるラブコメディだ。

 物語は、松坂と井浦が2人でお台場の夜景を眺める場面から始まった。「前にも来たね。あの時のこと覚えてる?」と語りかけ、うっとり顔の井浦。松坂演じる桃地は瞳をうろつかせ、どこか落ち着かない様子。井浦が松坂の肩に頭を乗せると、ロマンチックな雰囲気が漂い、徐々に2人の顔が近づいていく――。あれ、『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)の続編が始まった?と思いきや、舞台は3カ月前に遡る。

 「スーパーゆめはな」の青果売り場で働く桃地は、何もないところで躓いて商品のトマトをダメにし、エグゼクティブスーパーバイザーの反町真二、通称・エグゼクティブ真二(六角慎司)から嫌味を言われても何も言い返せないポンコツでヘタレな男子だ。恋愛願望もなく、唯一の楽しみは休日に大好きな漫画『SEIKAの空』を読むことだけ。そんな桃地にある時、転機が訪れる。

 レジを担当していた時に、粘着質なクレーマーから絡まれ手も足も出ない状態だった桃地。真二はトイレに隠れ、青果売り場の同僚も助けてくれない中、桃地を救ってくれたのは高級ブランドの派手な衣装を身に纏った麻生演じる巴だった。クレーマに華麗なキックをお見舞いした時に、巴が落とした『SEIKAの空』のキャラクター“もやお”のアクリルスタンドを桃地が届けたことで2人は知り合う。もやおは夢も目標もない、ただ生きているだけの自分に似ているという理由で桃地が最も好きなキャラクターだった。

 キラキラした少年のような瞳で好きな漫画やキャラクターについて語る桃地を気に入った巴。実は彼女こそ、桃地がずっと男だと思っていた『SEIKAの空』の作者・蟹釜ジョーだったのだ。憧れの漫画家の秘密を知り、LINEまで交換した桃地はもう有頂天。恋する思春期の男の子のように夜は眠れず、仕事中もLINEの返事が気になって仕方がない。一方、自由奔放な巴は自らLINEを交換しといて桃地を即ブロックしたり、仕事中にトイレットペーパーが切れていることに気づき、今度はブロックを解除して桃地に買ってこさせたりと気まぐれな態度をとる。でも当の本人である、桃地は巴にコキ使われ嬉しそうだ。

 そして、流れで桃地は巴に家政婦や使用人のような立場で雇われることに。その姿はまるで恋人同士、いや尻に敷かれた夫と妻、はたまた飼い主とペット。いずれにせよ2人は少しずつ距離を縮めていき、ぼんやりと生きていた桃地の表情には生気が宿る。

 しかし、幸せな日々は突然幕を閉じる。ある日、巴に突然押し倒された桃地は女性経験がないばかりに動揺してしまい、キスを拒否。巴は怒って桃地を追い出すが、次の日にはすっかり機嫌を直し、沖縄への旅行を提案する。何と、その途中に飛行機の事故に巻き込まれ、巴は命を落としてしまうのだ。助かった桃地が茫然自失としていると、井浦演じる飛行機で巴の隣の席に座っていた見知らぬおじさんが「モモチ、私が巴なの」と号泣しながら声をかけ、第1話は終了した。

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