『おちょやん』で朝ドラ3作目の出演 坂口涼太郎が特徴的な役どころで起用され続ける理由

坂口涼太郎が起用され続ける理由

 『おちょやん』(NHK総合)第9週目「絶対笑かしたる」で、主人公の竹井千代(杉咲花)が新たに所属する「鶴亀家庭劇」の座員・須賀廼家百久利役として登場し話題になっているのが坂口涼太郎だ。

 個性的な顔立ちと独特な存在感で「クセメン俳優」と称される彼は、喜劇界のアドリブ王こと須賀廼家千之助(星田英利)の付き人役を務める。関西弁炸裂で、彼が得意とするちょっと嫌味でクセの強いキャラクターをもってして、威勢よく千代と言い合う様子はテンポも良く思わずクスリと笑わせてくれる。

 坂口は本作が朝ドラ出演3作目となる常連組だ。前作『エール』では、二階堂ふみ演じるヒロインのお見合い相手役として、そう多くはない登場シーンながら強烈なインパクトを残した。かなりの曲者ながらも心底憎み切れない唯一無二のキャラクターだった。

 また『なつぞら』では、メガネにサンバイザーがトレードマークの新人アニメーター役を演じ、主演の広瀬すずにとってなんだか放ってはおけない後輩役を好演した。

 坂口と広瀬すずは3度目の共演を果たしている。1度目は映画『ちはやふる』での主人公・千早(広瀬すず)のライバル校のかるた部主将「ヒョロくん」こと木梨浩役。原作の人気漫画の中からそっくりそのままと飛び出してきたかのようなあまりに高い再現度、実写度が注目された。2度目は映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』で、2人は兄妹という役柄だった。

 独特な風貌と出立ちというのはきっと役者にとっては強みにも弱みにもなり得る要素で、あまりにそのイメージが固定されすぎると演じられる役どころを狭めてしまう可能性につながりかねない。さらに彼の場合には、トレードマークでもあるおかっぱヘア、マッシュルームヘアでほぼ全ての役を演じのけている。

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