『鬼滅の刃』はあと何年楽しめる? 今後のアニメ展開に寄せる期待

 11月30日に興行収入275億円を突破したことで『タイタニック』の262億円を抜き、歴代興行収入2位となった『劇場版 「鬼滅の刃」無限列車編』(以下、『無限列車編』)。歴代興行収入1位となった『千と千尋神隠し』の308億円を今年中に抜くのではと注目が集まっている本作だが、それだけに気になるのが、今後のアニメの展開だ。

※本記事には原作のストーリーに関わるネタバレが一部含まれます。

 吾峠呼世晴が手掛ける『鬼滅の刃』は、すでに週刊少年ジャンプでの連載は終了しており、単行本の最終巻となる第23巻も12月4日に発売された。大正時代を舞台にした本作は、家族を鬼に殺された竃門炭治郎が、鬼となってしまった妹の禰豆子を人間に戻すために、鬼殺隊の剣士として鬼と戦う物語だ。

 昨年、ufotableが制作したアニメが高く評価されたことで、大ブレイクを果たした『鬼滅の刃』だが、テレビアニメ化されたのは単行本の1~7巻(1~53話)まで。そして映画化された『無限列車編』は、7巻から8巻前半(54~66話)までを原作としており、今後アニメ化されるとすれば、8巻後半から23巻までということになる。

 ちなみに各エピソードをコミックスの巻数ごとに分類すると、

コミックス/アニメ(1話23分40秒で計算)

「鬼滅隊入隊編」1~2巻(1~9話)/1~5話(118分20秒)
「浅草編」2~3巻(10~19話)/6~10話(118分20秒)
「鼓屋敷編」3~4巻(20~27話)/11~14話(94分40秒)
「那田蜘蛛山編」4~6巻(28~44話)/15~21話(165分40秒)
「蝶屋敷編」6~7巻(45~53話)/22~26話(118分20秒)
「無限列車編」7~8巻(54~66話)/劇場映画(117分)

となる。

 そして今後展開されるエピソードは以下の通り。

「無限列車編後日談」8巻(67~70話)
「吉原遊郭編」9~11巻(71~97話)
「刀鍛冶の里編」12~15巻(98~129話)
「柱稽古編」15~16巻(130~139話)
「無限城編」16~23巻(140~205話)

 流れで考えるならば、次に放送されるだろうシーズン2は「吉原遊廓編」を中心に描くことになるが、このエピソードだけでは、1クールだと長過ぎるし2クールだと短すぎる。かといって「刀鍛冶の里編」まで描くと、2クールでは足りない。

 アニメ版『鬼滅の刃』は原作に忠実で、一つ一つのエピソードを丁寧に見せることはあっても、話を省略したり、余計な水増しをする場面はほとんどない。原作漫画の世界をとても大事に作っていることが、アニメ版『鬼滅の刃』の最大の成功理由であり、その方針はおそらく最後まで貫徹されるだろう。

 映画関係者がもっとも期待しているのは、次の劇場映画だと思うのだが、今回の『無限列車編』がうまくハマったのは、物語のサイズが、映画一本の尺に丁度よかったからだ。対して、『吉原遊郭編』や『鍛冶の里編』はエピソードの長さは単行本で3~4巻。アニメ版でいうと『那田蜘蛛山』の尺を大きくオーバーしているため、映画化するには長過ぎる。もちろん『鬼滅の刃』の人気なら、前編・後編といった二部構成でも観動員は見込めると思うのだが、完成度を第一に考えているufotableや集英社の意向を考えると、作品の世界を捻じ曲げてまで、無理やりアニメ化することは、現時点では考えられない。

 おそらく、今後、劇場アニメの展開があるとすれば、古くは『機動戦士ガンダム』の劇場版3部作のようなテレビシリーズを再編集した総集編的なものか、漫画『ONE PIECE』の作者である尾田栄一郎が製作総指揮として深く関わった『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』等の劇場映画のように、吾峠呼世晴本人が監修するような形でオリジナルエピソードの新作映画を作るといった方向性は考えられる。



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