竹内涼真、本人役で再認識した“演じるのことの楽しさ” 「やっぱり芝居をしているときが好き」
WOWOWオリジナルドラマ『竹内涼真の撮休』が11月6日深夜0時から放送開始となる。2020年3月から5月にかけて放送され好評を博した『有村架純の撮休』に続く『撮休』シリーズ第2弾となる本作は、知られざる竹内涼真の“オフの姿”をクリエイターたちが妄想を膨らませて描き、竹内本人が演じるオムニバスドラマだ。
ドラマや映画を中心に大活躍の竹内涼真にとって、“竹内涼真”を演じるのはどのような経験だったのか。演じる上で考えたことや、ここ数年で変化したという自身の演技への意識について語ってもらった。
「今まで演じてきた役とは根本的に違う感じがした」
ーー『撮休』シリーズ第2弾ということになるわけですが、第1弾の『有村架純の撮休』はどういう印象を受けましたか?
竹内涼真(以下、竹内):是枝(裕和)監督が撮った第1話は、どこか胸の奥が切なくなるような是枝監督のしっとりした世界観の中に、有村さんがごく自然にそこに存在している、そんな印象でした。尺が30分ほどしかないのに、まるで映画を1本観たような感じがしました。第2話も毒を吐く有村さんがすごくおもしろくて、クスクス笑いながら観ていました(笑)。
――“撮休”というテーマも面白いですよね。
竹内:なかなかないですよね。“撮休”という言葉って、僕らのようなキャストやスタッフしか口にしないような言葉で、普段ドラマや映画を観ている方からすると、あまり耳にしない言葉のような気がしていて。そこに注目してドラマにするのがすごく斬新で、おもしろい企画だなと思いました。僕自身も有村さんのときに、「おっ!」と興味を惹かれましたし、今回第2弾のお話をいただいて、また違った感じにおもしろくできたらなと。僕の中では、よりリアルに、生っぽく、いつもの日常を切り取ったような雰囲気が出すことがテーマでした。そういう作品もいつかやりたかったですし、いろいろ挑戦してみたいと思っていました。
――“自身自身”を演じる機会なんてなかなかないですよね。
竹内:そうですね。打ち合わせをした上で、脚本家のみなさんが僕をイメージして台本を書いてくださったんですけど、そのセリフひとつひとつに感動しました。実際にカメラの前で自分自身を演じるとなったときは、自然と芝居ができたんです。
ーーいわゆる“役作り”は必要ないくらいに?
竹内:はい。自分自身を演じる上で堂々とカメラの前に立てました。今まで演じてきた役とは根本的に違う感じがしましたね。
――とは言っても、この作品の“竹内涼真”は実際の竹内涼真さんではないわけじゃないですか。もちろん素に近い部分はあるんでしょうけど……。
竹内:“役作りをしない”というよりは、今回は僕が周りに巻き込まれていく内容が多いので、相手の言動に対して、自然にリアクションすることを一番大事にしました。普段、友達とかと話していて、何か言われたときの反応って演じないじゃないですか。セリフはあるのでもちろん演じることにはなるんですけど、それをどう自然に見せるか。それぞれのストーリーの中で、どう普通の生活を芝居で見せるかを意識していましたね。やっぱり、自分以外の登場人物として、おもしろい人たちがいっぱい出てくるので、僕はそこに巻き込まれながら、いろいろなリアクションをしていく感じでした。