多部未華子が同性からも愛されるワケ デビューの頃から変わらない“目”と等身大の演技がカギに

多部未華子が同性からも愛されるワケ デビューの頃から変わらない“目”と等身大の演技がカギに

 7月7日にスタートするTBS火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』で主演を務める多部未華子。6月30日放送の『逃げるは恥だが役に立つ ムズキュン!特別編』の放送後の、多部の恋ダンスが話題になるなど、今もほかの女優とは異なる独自の立ち位置で、同性からの支持も厚い。新ドラマ放送を前に、これまでのキャリアを振り返りながら彼女の魅力について考察してみたい。

 多部の演技で特徴的なのが、デビューの頃から変わらない「目」だろう。例えば映画『深夜食堂』での、最初に無銭飲食する時の挙動不審さから、戻ってきたときの迷い犬のような放っておけない表情、そしてマスターにお願いするときの訴えるような力強い眼差し、特にどの作品でも見せる眉間にシワ寄せた困った表情は、とても愛おしい気持ちにさせる。そんな喜怒哀楽の表情が堪能できるのが、2007年のドラマ『山田太郎ものがたり』(TBS系)だ。太郎(二宮和也)を金持ちだと勘違いして積極的にアタックするも、後に貧乏だと知り、それでも思いは止められない複雑な心理を分かりやすく表現し、コメディエンヌとしての才能を開花させるきっかけとも言える。

 そして、2009年にNHK連続テレビ小説『つばさ』で朝ドラで初めて平成生まれのヒロインとなり、2010年の映画『君に届け』では、最初は貞子と呼ばれるほど暗い女の子が、風早(三浦春馬)と出会ったことで、殻に閉じこもった自分を少しずつ紐解き、友達の協力を経て風早へ告白していく。そのピュアな心の動きの表現力に、観客が最後まで応援したくなる。そうした等身大の演技が、共感できる役者として多部の人気を不動のものにしていったと言える。

 今回、『私の家政夫ナギサさん』出演にあたり、「脚本がとても面白く、クスっと笑えるように描かれているので、それ以上のことをしないように心がけています。面白いと思う感情を、もっと面白く見せようとすると空回りしてしまうと思うので、そのバランスは現場で塩梅を見ながら演じています」とコメント(引用:インタビュー|TBSテレビ:火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』)しているように、過去のインタビューを読んでみても、与えられた役に余計なことをせず客觀視することを多部は重視しているように感じる。それが非現実的なキャラだとしても、現実にいてもおかしくないギリギリのラインを超えない演技をすることで、視聴者の共感を呼ぶ。2015年の映画『ピース オブ ケイク』での綾野剛相手の濡れ場やキスシーンの連続が生々しく感じたのも、多部の演技の自然さ故だろう。

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