『ライオン・キング』フル3DCGの世界を拡張する4DXの技術 「命の輪」を体感できる演出に
音楽の世界観もそのまま体感
ディズニー映画と言えばやはり音楽も見どころの一つだが、ポップで名曲目白押しのディズニー音楽と、楽曲にあわせた繊細な揺れが表現できる4DXの相性は言うまでもなく抜群に良い。同じく4DXでも公開されたディズニー映画の『アラジン』は日本での最高興行成績を樹立するなど大ヒットを記録したが、ここ最近、音楽・ミュージカル映画の側面が強まったディズニー実写の公開が続いていることにも納得できる。
4DXで特筆すべきは、激しい動きではなくあくまで音楽に合わせたゆるやかな動きが仕掛けられている点だ。本作で、『アラジン』の「ホール・ニュー・ワールド」に匹敵するのが、主人公シンバとナラが再会するシーンで歌う「愛を感じて」。映像美も相まってとても美しく抒情的に描かれている。
打って変わってプンバァとティモンによる「ハクナ・マタタ」は、軽快に森の中を飛び跳ねて駆けながら歌う様子がシートの下からも伝わってくるかのようで、会場の一体感もより増していた気がする。子どもの頃のシンバが仲間と転がりながら歌う「王様になるのが待ちきれない」ではバブル(シャボン玉)効果も待ち受けていて、音楽の世界観をそのまま体感できるのも4DXの醍醐味の一つだろう。
初めての4DX体験だったが、煙や風、水しぶき(少量なのでご安心を)など他にも様々な趣向が凝らされており、作品を「鑑賞」するだけでなく加えて「体感」できる没入空間が非常に新鮮で、新たな映画の楽しみをまた一つ知ってしまった気分だ。
なお、今回訪れたグランドシネマサンシャインには、日本初上陸の「4DX with ScreenX」が導入されている。4DX with ScreenXとは、4DXだけでなく、正面スクリーンに加えて左右含め270度の壁面に映画シーンが映し出される世界初のマルチプロジェクション映像システム「ScreenX」を組み合わせた体感型シアターだ。4DXのみ、ScreenXのみ、4DX with ScreenXすべてに対応しており、作品によって異なるため事前にチェックが必須。この異次元体験をぜひ自分のものにしてみてほしい。
■楳田 佳香
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで2018年の劇場鑑賞映画本数は96本。Twitter
■4DX上映劇場
※上映劇場は変更となる場合あり。
※劇場により、対応している効果が異なる。
【ユナイテッド・シネマ】http://www.unitedcinemas.jp/4dx/index.html
【シネマサンシャイン】http://www.cinemasunshine.co.jp/4dx/
【イオンシネマ】http://www.aeoncinema.com/4dx/
【コロナシネマワールド】http://www.4dx.korona.co.jp/4dxbu/index.html
【109シネマズ】http://109cinemas.net/4dx/
【USシネマ】http://cinemax.co.jp/4dx/
【フォーラム那須塩原】https://www.forum-movie.net/nasushiobara/
【アースシネマズ姫路】http://earthcinemas.jp/theaters/4dx
■公開情報
『ライオン・キング』
全国公開中
監督:ジョン・ファヴロー
声の出演:ドナルド・グローヴァー、ビヨンセ
日本語吹替版:賀来賢人、門山葉子
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/lionking2019.html