『ファンタビ』やMCUからあのキャラもランクイン 2018年、“最悪に最高だった”ヴィランTOP5
ヒーローに正義があれば、ヴィランにも彼らなりの正義があり、それに基づいて行動をしている。
ただ、2018年公開映画の中には理解できるヴィランたちとは一線を画した、完全悪も存在する。そんな、容赦ない最悪なヴィランたちも簡単に紹介したいと思う。
まずは、『バーフバリ』シリーズのバラーラデーヴァだ。彼はただ、観客が思う「このキャラ殴りたい」ゲージを上げに上げまくる最高のヴィランだ。ただの“悪い奴”が徹底されていて素晴らしい。
そして『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』のカルト集団もまた、イカれ狂っていて理解不能なヴィランっぷりを披露してくれた。もっとも、そいつらを片っ端から片付けにいくニコラス・ケイジの方が怖いのだが。
ただ、時にヴィランは人間とは限らない。
『クワイエット・プレイス』の謎のクリーチャー……ではなく、主人公の足裏を思いっきりさした釘こそ最恐のヴィランだと思う。あれを踏んで音を出すな、という方が無理に決まっている。クリーチャーより無慈悲な存在だ。
そして何より、今年のヴィラン中のヴィランは『ヘレディタリー/継承』のペイモン様だ。もう怖すぎて、敬語を使ってしまう。あの一家に対して、そして男の子に対して容赦がなさすぎる。女の子に生まれてよかった。
また、共通点が多かったと感じる『来る』のぼぎわんと、Netflixオリジナル作品『バード・ボックス』のクリーチャーも称えたい。標的が最も恐怖を掻き立てる対象に姿形を変え、知り合いの声色を使って言葉巧みに命を狙ってくる。見えないけど、“いる”という存在感が何より恐ろしいと思う。
そして来たる2019年にも早速、最高のヴィランが誕生しそうな作品が公開される。M.ナイト・シャマラン監督の『ミスター・ガラス』だ。不死身のダン、体がガラスのように脆い非凡なIQの持ち主ミスター・ガラス、そして24の人格を持つケヴィンの3人が一堂に会する。特に本作のタイトルともなっているミスター・ガラスは『アンブレイカブル』で、“スーパーヒーローを生み出すために誕生した悪”という、これまでにないヴィラン像を誕生させた。『スプリット』で描かれたケヴィンも、人にとっては善悪つけ難いキャラクターとも言える。本作はヒーローとヴィラン、正義と悪の在り方を我々に問いかけてくれることは確実だろう。
■アナイス(ANAIS)
映画ライター。幼少期はQueenを聞きながら化石掘りをして過ごした、恐竜とポップカルチャーをこよなく愛するナードハーフ。レビューやコラム、インタビュー記事を執筆。
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■公開情報
『ミスター・ガラス』
2019年1月18日(金)より、全国ロードショー
出演:ブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン、ジェームズ・マカヴォイ、アニャ・テイラー=ジョイ、スペンサー・トリート・クラーク、シャーレーン・ウッダード、サラ・ポールソン
監督・脚本:M・ナイト・シャマラン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Universal Pictures
公式サイト:Movies.co.jp/mr-glass