新垣結衣&田中圭のキスが話題に 『獣になれない私たち』優しさが首を締める恋愛の怖さ
すべての仕事を1人でこなしていることに業を煮やした晶(新垣結衣)は、クラフトビールバー「5tap」で見かけた“本能のままに生きる”呉羽(菊地凛子)のブランドを身にまとい、武装した形で社長・九十九(山内圭哉)に業務分担の改善要求書を突きつけた。10月17日に放送された『獣になれない私たち』(日本テレビ系)第2話では、九十九が出張の間、晶が有給を取ることになる。
今回のエピソードで最も印象的だったのは、やはり話題のキスシーンを含む晶と京谷(田中圭)のなれ初めと、2人が今抱えている朱里(黒木華)の問題だろう。一目惚れができないという晶は、京谷の会社に派遣社員として務めていた際、彼と過ごす時間が増えていくにつれ、京谷に心惹かれていく。
子供のころに父親から虐待を受け、さらにマルチ商法にハマった母親とは絶縁状態だという晶。子供にとって絶対的存在である親から危害を加えられるのは、「死」と同等の意味を持ち、晶を含む被虐待児は生きるために相手の顔色をうかがう傾向がある。傷つかないように心の周りに、レンガのように厚く重い壁を作っていくのは生きる上で当然のこと。晶の壁は人よりはるかに立派なもので、彼女が人との関係を築くにあたり、石橋を叩いて渡るような慎重さを発揮するのは、幼少期から続く辛い経験が発端にあるのだろう。
では、なぜ晶は京谷と結ばれたのだろうか。それは、単純接触効果と呼ばれる心理効果が関係していると考える。単純接触効果とは、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが提唱したもので、何度も接触していくうちに、相手への警戒心が薄れ、好感度が高まっていくというものだ。