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『獣になれない私たち』は“『逃げ恥』以降”を更新するか 新垣結衣ら演じる完璧じゃない男女の姿

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 10月10日より、水曜ドラマ『獣になれない私たち』(日本テレビ系)がスタートする。本作では、新垣結衣、松田龍平をダブル主演に迎え、脚本は『空飛ぶ広報室』(TBS系/2013年)、『掟上今日子の備忘録』(日本テレビ系/2015年)、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系/2016年)、『アンナチュラル』(TBS系/2018年)でも知られる野木亜紀子。『逃げ恥』以来、野木と新垣が再びタッグを組み、感情におぼれることもできない、理性的なイマドキの男と女たちのラブストーリーを描く。

 10月7日に開かれたトークイベント&第1話完成披露試写会にて、放送よりいち早く第1話を観ることができた。本記事では、極力ネタバレは控えた上で、第1話の魅力を紹介していきたい。

 新垣演じる深海晶は、常に笑顔で仕事は完璧の一方、全方位で気を遣い、身も心もすり減らす女性。第1話では、務める会社「ツクモ・クリエイト・ジャパン」における晶のジェットコースターのような多忙ぶりが表現される。せっかちな豪腕社長、無気力な新人営業、明るくもはた迷惑な営業に挟まれ、次々と生じる彼らのしわ寄せは、営業アシスタントであるはずの晶が全てカバーしていく。朝から満員電車に揺られ、社長に怒鳴られ、営業先に頭を下げ、会社で一番最後に帰るのは自分。さらには、彼氏の花井京谷(田中圭)も晶に甘えてばかりの保身系男である上に、“ある大きな問題”を抱え、仕事でもプライベートでも、晶は段々と心を磨耗させていく。

 観ていて気付くのは、仕事に恋愛に思い悩み、現実を打破できない人間という、多くの女性・男性が共感できる役柄を新垣が演じていることだ。野木が脚本する作品に限って言えば、『掟上今日子の備忘録』では、眠ると記憶をなくしてしまう白髪の探偵、『逃げ恥』では、雇用主と従業員という関係の契約結婚を妄想し、実現させてしまう女子と、少し現実離れした役柄を新垣は演じてきた。今年6月に30歳を迎えた新垣が『けもなれ』で挑むのは、輝くような作り笑顔の裏にある、1人の女性としての苦悩だ。積もりに積もったストレスが限界値を突破した晶の表情は、新垣にとってありそうでなかった、リアルな等身大の演技である。

      

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