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有村架純のコーヒーを淹れる姿が神々しい 『コーヒーが冷めないうちに』で見せた緻密な表現力

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 『コーヒーが冷めないうちに』は、とある街の喫茶店を舞台に、「店内の“ある席”に座ると望んだどおりの時間に戻ることができる」という不思議な出来事を描いた作品だ。そして望んだどおりの時間に戻るために重要な役割を果たしているのが、有村架純演じる主人公・時田数である。

 原作同様、望んだどおりの時間に戻るためにはいくつかの“非常にめんどくさいルール”に従う必要があり、そのルールに従わないと、望んだ時間に取り残され、元の時間に戻ることができない。なかなか怖いルールなのだが、それを知っても「過去に戻りたい」と願い、この喫茶店に足を運ぶ人は少なくない。有村が演じる時田数は、望んだどおりの時間に戻るために必要なコーヒーを淹れることができる唯一の人物だ。「過去に戻りたい」という願いをもって足を運ぶ人たちのために、数はコーヒーを淹れ、こう言う。

「コーヒーが冷めないうちに」

 この台詞を発する有村の声色は、コーヒーを淹れる相手によって全く異なるものとなった。ある人へはルールを破ることのないよう忠告のような声色で。ある人へは過去に戻り、大切な何かを必ず得られるよう祈るような声色で。望んだ時間に戻りたい人に対して、一杯一杯想いを込めてコーヒーを淹れる数の姿は神々しさを感じる。しかし「コーヒーが冷めないうちに」と告げる数の声からは、望んだ時間に戻りたい人々の身を案じるような、人間味のある感情がのせられていた。過去へ戻る瞬間、彼らの耳には最後の数の一言が響いているはずだ。1人1人に異なるその声色が届くからこそ、彼らは過去に留まりたい想いを断ち切り、元の時間に戻ってこられるのではないだろうか。数が背負う「元の時間に彼らを戻さなければならない」という責任感や想いをもって“ある席”に座る人々への想いを、たった一言の台詞にのせた有村の緻密な表現力には驚かされる。

      

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