『小石川養生所青春譜』刊行 若き見廻り同心の成長を描く、砂原浩太朗の最新長編

砂原浩太朗『小石川養生所青春譜』刊行

 砂原浩太朗の最新長編小説『小石川養生所青春譜』(光文社)が7月23日に刊行された。

 本作は、山本周五郎の『赤ひげ診療譚』でも知られる「小石川養生所」を舞台にした時代小説。父の急逝により跡を継ぎ、見廻り同心として初出仕した若き結城長三郎の姿を通じて、一人の青年が自分という者を形成していく過程を描く。

 病を患った貧しい人々を収容する養生所は、与力、同心、医師、看病中間などが支えている。薬の匂いや病人の様子に戸惑う長三郎のもとに、早々、謎めいた紙片で接触がある。生前、何も手ほどきを受けてこなかったが、どうやら亡き父は内部に手下を忍び込ませていたらしい。職務怠慢や不正といった黒い噂のたえない所内で、父は何を探っていたのかーー。

 目次は「咳の咎」「眼の壁」「五臓の影」「亡者の縛」「疑惑の檻」「無間の傷」「闇の果て」の全7章で構成される。装幀は芦澤泰偉、装画は山本祥子が手がけた。

 著者の砂原浩太朗は1969年生まれ、兵庫県神戸市出身。出版社勤務を経て、フリーのライター、編集、校正者を経験。2016年「いのちがけ」で決戦!小説大賞を受賞しデビューした。2021年『高瀬庄左衛門御留書』で野村胡堂文学賞、舟橋聖一文学賞、本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞し、2022年『黛家の兄弟』では山本周五郎賞を受賞している。この二作に続く『霜月記』『雫峠』の「神山藩シリーズ」や、『藩邸差配役日日控』『星月夜』の「藩邸差配役シリーズ」も人気を博している。ほかの著作に『夜露がたり』『武家女人記』などがある。

■書誌情報
『小石川養生所青春譜』
著者:砂原浩太朗
価格:1,980円(税込)
発売日:2026年7月23日
出版社:光文社

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