怪異体験45篇を収録『こどもの頃のこわい話 きみのわるい話』発売から1か月で重版決定

蛙坂須美『こどもの頃のこわい話 きみのわるい話』(竹書房/9月29日刊)が、発売から1ヶ月程で重版が決定した。
【写真】「あれはけして夢ではなかったーー。」追憶の怪異体験45篇
本書は幼少期に目撃した奇妙な光景、いま思い出してもぞっとする体験、それぞれが己の胸にあれは何かの勘違いか夢であったと封印してきた記憶を静かに呼び覚まし、聴き集めた怪異取材録。
“猿面の人物は相変わらず、タタタン、タタタン、と同じリズムで太鼓を叩き続けている。よく見れば、ジャングルジムの下のほうに犬用のリードみたいなものが結びつけてあり、その先にはこれもまた真っ赤な革製の首輪がつながっていた。猿なし猿まわし。そんな言葉を当時の康介さんが思い浮かべたかどうかは定かでないが、気味が悪いと感じたのは事実だ。おまけに、その太鼓の音を聞いていると、不思議と不安な気持ちになってくる。心拍数が増え、腋の下から汗がにじむ。腰から下の力が抜けて、体温が奪われていくようだ。「……あれ、ちょっとダメなやつかも。もう行こうぜ」”――「猿なし猿まわし」より
公園から聞こえる太鼓の音、そこには見えない猿をつれた猿面の男がいて……(「猿なし猿まわし」)。友人家族と行った異形の集う焼肉屋、そこで食べた定番メニューにないものとは(「焼肉ハナ」)。学級文庫にあった不気味な児童書、誰もがそんな本はなかったと言うのだが、一人だけ記憶を共有する子がいて……(「首のない女の子の話」)など、全45話が収録される。
著者コメント
「誰もがこどもの頃に体験したかもしれない、懐かしくも不気味な話をたっぷり集めました。あなたの記憶の抽斗も、ひさしぶりに開けてみてはいかがでしょう? どんなものが飛び出してきても、責任は取れませんけれど……」(蛙坂須美)
■書誌情報
『こどもの頃のこわい話 きみのわるい話』
著者:蛙坂須美
価格:840円+税
発売日:2025年9月29日
出版社:竹書房






















